徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP 45th

病気の治療

medical treatment

脳神経外科の病気:類上皮腫

真珠のように白く光って見える腫瘍

類上皮腫は、胎生期の遺残組織から発生する炎症性の良性腫瘍です。腫瘍の本体は膜様の構造物で内部にケラチンという角化物質を含みます
。発育は遅く、徐々に大きくなって脳の構造物を圧迫します。手術野では真珠のように白く光って見えることから、「真珠腫」とも呼ばれます。白い角化物質は吸引で切除可能であるが、皮膜を全摘しないと再発します。腫瘍は小脳橋角部から進展し反体側経行き、さらに天幕切痕を通じて視交叉部まで進展発育します。

術中神経モニタリング発達で神経損傷リスクも低下

画像としてはMRIの拡散強調画像
DWIで高信号を呈し、白く映るのが特徴です。放射線治療や薬剤による化学療法は無効で、手術摘出が基本であり、全摘できない例はほぼありません。また術中神経モニタリング(誘発電位測定)の発達にて神経損傷の危険性も少なくなりました。ただ、天幕切痕下の滑車神経を巻き込んでいる場合は注意を要し、細心の注意をもって温存に努めることが重要です。
25例の小脳橋角部の腫瘍は全例全摘出ができたと判断しましたが、そのうち2例は再発し、2例とも滑車神経との剥離のためにその障害症状は残存しました。
また、特徴としてこの患者さんは高頻度でてんかんを合併していました。29例の自験例で半数の14例が腫瘍の部位にかかわらず、すなわち後頭蓋窩であっても術後てんかん薬の服用を余儀なくされています。

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