徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

病気の治療

medical treatment

脳神経外科の病気:血管芽腫

小脳半球のほか脳幹部や脊髄にも発生

血管芽腫は、Von Hippel Lindau氏病に合併して発生する場合と関係なく発生する場合があります。腫瘍は嚢胞部と一部の充実部からなります。小脳半球に発生することが多いのですが脳幹部や脊髄にも発生します。血管撮影では腫瘍部の濃染像が認められ、CT、MRIともに腫瘍部は均一に増強効果を認めます。

万全を期すために周辺の嚢胞壁もできるだけ摘出

治療は外科的摘出術が中心となります。小脳半球の場合は、腫瘍は嚢胞部と一部の充実部からなり、手術はこの充実部のmural noduleを摘出すればいいということになっていますが、可視のmural noduleのみならず、周辺の嚢胞壁も可能な限り摘出することが望ましいといえます。一見全摘しても再発がある場合があり、この腫瘍部が可視範囲以上に進展していると考えられるためです。脳幹部や脊髄部は充実部が多く、モニタリングのもとに注意深く摘出する必要があります。腫瘍が全摘できない場合は放射線治療に委ねられますが、定位放射線治療が勧められる場合が多いです。自験例38例中1例は充実部の全摘出で再発し、3度目に嚢胞も含めるように摘出してその後、再発を起こしていないという経験があります。

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