徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP 45th

病気の治療

medical treatment

脳神経外科の病気:頚椎椎間板ヘルニア

椎間板の中の髄核が押し出される病気

頚椎の骨と骨の間には椎間板とよばれる組織があり、髄核とよばれる中心部の弾力をもった組織と、線維輪とよばれる周囲で髄核を閉じ込める強力な線維組織からなります。線維輪に亀裂ができて中の髄核が押し出されることを椎間板ヘルニアといいます。飛び出した髄核(椎間板)が脊髄や神経根を圧迫すると神経の障害が出現します。

後外側に飛び出すと頚部痛や片側の肩や腕、手の一部にしびれや痛み、筋力低下などの症状が出現します。後方正中に飛び出して脊髄の本体を圧迫すると、上肢のしびれや疼痛だけでなく、両足のしびれや運動障害、排尿障害などが出ることもあります。頚椎症と症状は類似しますが、比較的急激に症状が出現することが頚椎症との違いです。

頚部の前方から行う手術が一般的

しびれや疼痛などの症状があっても生活への支障が軽い場合は、症状が改善するかどうか経過観察を行います。痛みがある場合には消炎鎮痛剤を使用し、しびれがある場合にはビタミンB12製剤を使用することもあります。頚椎カラーを用いて頚部の安静を図ることもあります。
数カ月の保存的療法を行っても症状が改善しない場合や、日常生活に支障が出るような筋力低下、強い痛み、歩行障害、排尿障害などが出た場合は手術による神経の減圧を行います。手術法としては、頚部の前方から行う方法が一般的です。

頚椎前方除圧固定術

全身麻酔下で、頚部の前面に4㎝程度の皮膚切開を行い、頚動脈と食道の間を剥離して頚椎の前面に到達し、顕微鏡を用いて丁寧に頚椎の一部を削り、脊髄を圧迫する椎間板を摘出して脊髄を前方から除圧します。その後、頚椎にできた空間に骨盤の骨(もしくはチタン製の人工骨)を移植し、創部を縫合して終了します。手術時間は2~3時間で、手術翌日から食事を開始し、歩行訓練を行います。術後7~10日で退院可能ですが、移植した骨がずれないようにカラーを数週から数カ月装着する必要があります。

頚椎前方除圧術

全身麻酔下で、頚部の前面に4㎝程度の皮膚切開を行い、頚動脈と食道の間を剥離して頚椎の前面に到達し、顕微鏡を用いて頚椎に6~8㎜程度の小孔を開けて、脊髄を圧迫する椎間板を摘出して脊髄を前方から除圧します。頚椎を削除する範囲が狭いために骨移植は行わず、創部を縫合して終了します。手術時間は約2時間で、手術翌日から食事を開始し、歩行訓練を行います。術後7~10日で退院可能で、カラーは1週間程度ではずします。

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