徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP 45th

病気の治療

medical treatment

脳神経外科の病気:脊髄腫瘍

脊髄の中や周辺にできた腫瘍が脊髄を圧迫

脊髄の中やすぐ近くに腫瘍が発生すると、直接脊髄を圧迫したり背骨(脊椎)を破壊することで疼痛やしびれ、運動麻痺などの症状を引き起こすことがあります。神経鞘腫、髄膜腫、星細胞腫、上衣腫、転移性腫瘍などが発生頻度の高い腫瘍です。

鞘腫・髄膜腫─脊髄の外側にできる良性腫瘍

神経鞘腫や髄膜腫は脊髄を包む硬膜の中で脊髄の外側にできる腫瘍です。良性腫瘍なので徐々に発育しますが、増大すると脊髄や神経を圧迫して疼痛やしびれ、運動麻痺を起こします。まったく無症状で発見された場合は定期的にMRIを撮影して経過観察を行います。症状が明らかな場合や脊髄への圧迫が強い場合は、手術によって腫瘍を摘出します。手術は、後方から椎弓を切除し、顕微鏡下に硬膜を切開して腫瘍を露出ます。腫瘍が大きい場合は内減圧といって腫瘍の中身をある程度摘出してから腫瘍を脊髄や神経から剥離して摘出します。摘出後、硬膜を縫合して閉鎖し創部を閉鎖します。これらの腫瘍は脊髄の外に発生しゆっくり増大するので、術前の症状が重症でも手術によって劇的に麻痺が改善することがあります。

上衣腫・星細胞腫─出血が生じると急速に進行することも

上衣腫や星細胞腫は脊髄の中に発育する腫瘍です。腫瘍が脊髄を圧迫するため手足のしびれや感覚障害、運動麻痺などの症状を引き起こします。症状は通常ゆっくり進行しますが、腫瘍内や周囲に出血を生じた場合は、急速に進行することもあります。上衣腫は脊髄との境界が明瞭なことが多く、手術によって摘出可能なことが多い腫瘍です。星細胞腫には良性のものと悪性のものがあり、脊髄との境界は不鮮明なことが多く、腫瘍を全部摘出することは困難です。腫瘍の摘出状況と病理検査による悪性度の結果で放射線治療や化学療法を併用することもあります。

転位性脊椎腫瘍─がん原発巣の治療が原則

転移性脊椎腫瘍とは、肺がんや乳がん、前立腺がんなどのがんが、背骨(脊椎)に転移した状態です。がん細胞が増大して背骨を破壊して疼痛を起こし、脊髄を圧迫して感覚障害や運動麻痺を引き起こします。転移性脊椎腫瘍の治療は、肺がんや乳がん、前立腺がんなど原発巣に対する放射線治療や化学療法を行うことが原則です。疼痛緩和のためには放射線治療が有効です。手術的治療としては、

  1. 脊髄への圧迫が強い場合に脊髄の除圧術
  2. 骨破壊により背骨が支持性を失った場合に金具を使用した脊椎固定術

が行われます。

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