徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP 45th

病気の治療

medical treatment

脳神経外科の病気:脈絡叢乳頭腫

1歳未満で最も多い良性腫瘍

脈絡叢乳頭腫choroid plexus papillomaは、2007 WHO分類ではGrade Iの良性腫瘍とされ、全摘出で治癒します。原発脳腫瘍の0.3%程度と稀な腫瘍です。脳室の髄液を産生する脈絡叢から発生する腫瘍で大半はGrade Iですが、なかには良性の組織像に分裂像が多い場合はGrade IIのatypical plexus paillomaと定義されます。稀に脈絡叢がんchoroid plexus carcinoma (Grade III)がありますが、経験がないので割愛します。小児に多く、1歳未満では最多の脳腫瘍です。髄液を産生する場合は水頭症を合併します。側脳室三角部が好発部位で、左に多く発生します。

あらゆるタイプの脳室内腫瘍は側脳室3角部に発生する頻度が高く、腫瘍には、髄膜種、脈絡叢乳頭腫、星細胞腫、血管腫、類上皮腫があります。これらは脈絡叢あるいはそのくも膜から発生します。髄膜腫や乳頭腫の場合は前脈絡動脈と後脈絡動脈から栄養を受けます。

MRIで髄膜腫等との鑑別も容易

診断的価値はMRIが高く、外縁の粒状の変化で髄膜種や乏突起神経膠腫との鑑別診断が容易です。

治療は外科的摘出が基本です。側脳室三角部腫瘍への到達法は、

  1. Superior parietal occipital incision:頭頂部知覚野後方と後頭葉の境目から皮質を切開して到達する方法
  2. Occipital lobectomy or incision:後頭葉切除あるいは皮質切開して到達する方法
  3. Lateral temporal parietal lobe incision
  4. Middle temporal gyrus incision
  5. Transtemporal horn occipital temporal gyrus incision

と5つがあります。

筆者は優位半球の有無にかかわらず、①superior parietal occipital incision法による頭頂葉の皮質切開による到達法が良いと思います。筆者も多用して、22例の腫瘍に対して、出血の多い腫瘍でも問題なく摘出でき、合併症が生じたことはありません。

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