徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP 45th

病気の治療

medical treatment

脳神経外科の病気:聴神経鞘腫

聴神経の前庭部で発生する腫瘍

聴神経鞘腫acoustic neurinomaは、全脳腫瘍の7~8%を占めます。聴神経(前庭・蝸牛神経)の前庭部から発生する良性腫瘍で前庭神経鞘腫vestibular schwannomaともいわれます。聴神経は音を聞く蝸牛神経と平衡をつかさどる前庭神経から成り立っています。聴神経は顔面神経と併走しており、この神経に影響を及ぼすこともあります。
症状としては、耳鳴り、難聴、めまい、ふらつきですが、片方の耳がだんだん聞こえなくなる、あるいは突然に聞こえないことを自覚することがあります。顔面神経の症状が出ることはあまりありません。

治療に決まったルールはなくケースバイケースで

治療法は開頭腫瘍摘出手術、放射線療法の2通りがあります。近年、後者が増えてきて少々過大評価されている傾向がありますが、双方に利点と欠点があります。腫瘍の大小によって放射線あるいは開頭腫瘍摘出術の適応が決まっているわけではありません。以下が治療の基本的な考え方です。

  1. 大きい腫瘍ほど手術をまず行う。しかし、この大きさに一定の決まりはない。
  2. しかし一方、小さいほどガンマナイフを行うわけでない。経過、症状、腫瘍の形状、年齢、患者の考え方にもとづき、医師の経験、医師の裁量によって決定される。
  3. 聴神経腫瘍の治療方針には決まったルールはなく、ケースバイケース、また医師ごとで異なる。このために、長く学会で議論され、論文も尽きることがない。

聴神経鞘腫の手術については主にretromastoideal approachが選択され、術中誘発電位のモニタリングにて顔面神経温存が容易になりました。またtranslabyrinthine approachを選択する場合もあります。この方法は、頭部を45°反体側に回転し、mastoid process下端より下から耳介上方をまたぎzygomatic arch上方2横指までの皮切を行って(hocky-stic incision)耳介を前方に倒し、外耳道後方が露出されるようにします。内耳道を開放し顔面神経を確認して手術摘出に移ります。解剖学的熟知が必要で小脳はあまり露出しないようにします。

その他の神経鞘腫

三叉神経鞘腫、舌咽・迷走神経鞘腫、動眼神経鞘腫などがあります。三叉神経鞘腫に対してはメッケル腔から小脳橋角部に進展する場合はTranspetrosal approachが選択されます。

三叉神経鞘腫

迷走神経鞘腫

嗅神経鞘腫

舌咽神経鞘腫

動眼神経鞘腫

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