徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP 45th

病気の治療

medical treatment

肝臓・膵臓内科の病気:肝硬変

進行すると肝臓がん、胃食道静脈瘤等を合併

肝硬変は、慢性肝炎などの慢性肝障害が少なくとも10年以上持続した結果、生じる病気です。慢性肝障害の原因としては、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、アルコール過剰摂取、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎(肝硬変)などが主なものです。そのほかにはウイルソン病などの遺伝的疾患があります。 肝硬変になると、初期には症状は認められませんが病状が進行すると肝がん、胃食道静脈瘤、肝性脳症、浮腫・腹水、黄疸などの合併症や症状が認められます。以前は肝硬変になると治ることはなく徐々に進行し肝不全になると考えられていました。 しかし最近では、例えばC型肝炎ウイルスにより肝硬変になっても抗ウイルス剤によりC型肝炎ウイルスが排除された場合のように、肝硬変の初期段階でその原因が除去可能ならば肝硬変は治ることがわかってきました。また、肝硬変による合併症や症状に対しても治療が進歩しています。

初期には症状ないが進行すると黄疸や意識障害も

慢性肝炎同様、初期の肝硬変では症状はまったく認められません。ある程度肝硬変が進行した場合に浮腫や腹水、肝性脳症、黄疸が認められます。浮腫は下腿に現れることが多く、腹水は貯留が多くなれば腹部膨満感を認めます。肝性脳症では羽ばたき振戦という特徴的な手指の震えが現れますが、その他にも異常行動や意識障害が認められます。黄疸は初期には眼球結膜の黄染が出現します。 また合併症として肝がん、胃食道静脈瘤がありますが、これらも検査によって発見される疾患であり症状はありません。なお、これらの症状や合併症は肝硬変になった場合すべて出現するというものでなく、肝硬変の原因とは関連性なく個々の症例によって現れる症状や合併症は異なります。

血液検査、画像検査から総合的に診断

肝硬変の診断は、血液検査では肝合成能を反映するアルブミン・コレステロール等の低値、プロトロンビン時間の延長、線維化マーカーの上昇、画像検査ではエコー、CT で肝臓の形態の変化や脾臓腫大、側副血行路などを認めることなど、これらの所見を総合して診断します。肝硬変の症状である浮腫や腹水の有無は身体所見、腹部超音波検査やCT 検査などの画像検査で、また肝性脳症は血液検査でアンモニア値の上昇、黄疸はビリルビン値の上昇で診断します。 合併症である胃食道静脈瘤は上部消化管内視鏡検査で、 肝がんは腹部超音波検査や CTならびにMRI 検査にて診断します。

塩分・水分制限などの日常生活管理が大事

浮腫や腹水の治療としては、塩分制限や水分制限などの日常生活管理を行い、加えて利尿剤やアミノ酸製剤の投与を行います。これらで無効な難治性腹水例では、腹水穿刺・ドレナージ、腹水濾過濃縮再静注法(CART)、腹腔・静脈シャント等の特殊な治療法があります。 肝性脳症は、誘因である便秘をきたさないように排便コントロールを行い、分岐鎖アミノ酸製剤や腸管非吸収性抗菌薬投与などを行います。

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