徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP 45th

病気の治療

medical treatment

肝臓・膵臓内科の病気:自己免疫性肝炎・原発性胆汁性胆管炎

肝細胞・胆管を異物と認識して攻撃

体外から侵入した細菌やウイルスなどを異物と認識して排除する機能を免疫といいますが、この免疫システムに異常をきたし自己の臓器を異物と認識してさまざまな症状や機能低下をもたらす自己免疫性疾患という病気があります。それらのなかで肝臓の細胞(肝細胞)を異物と認識してしまい、それを排除しようと免疫システムが働き肝機能障害(肝炎)をきたす疾患を自己免疫性肝炎といいます。この病気が発症すると肝炎が持続し、治療を受け免疫システムの異常を鎮静化させないと肝硬変へと悪化していきます。 また、肝臓の中にある胆管を異物と認識し肝機能障害をきたす原発性胆汁性胆管炎(2016 年に原発性胆汁性肝硬変という病名から改称)という疾患があります。こちらも治療を受けないと肝硬変へ悪化してしまいます。自己免疫性肝炎と原発性胆汁性胆管炎のいずれも中年以降の女性に発症しやすい肝臓病で、両疾患を併発する場合もあります。

原発性胆汁性胆管炎では全身の掻痒感が特徴

いずれの病気も肝機能障害が比較的軽度の場合には症状はなく、肝硬変の進んだ時期にならないと症状には気づきません。自己免疫性肝炎の場合、発症直後に経過が急で著しい肝機能障害を生じる急性肝炎型や急性肝不全型(劇症肝炎・遅発性肝不全)があり、これらの場合には食欲不振、全身倦怠感、黄疸等が認められます。原発性胆汁性胆管炎の場合、主な症状としては全身の皮膚掻痒感ですが、皮膚掻痒感の症状がない方も多くいます。

診断は血液検査と病理組織検査で

急性肝炎型自己免疫性肝炎などを除き多くの例では症状はほとんどでないため、偶然の血液検査での肝機能障害をきっかけに発見されます。いずれの疾患も診断は血液検査と肝臓の組織を採取して顕微鏡で観察する病理組織検査とによって診断します。 血液検査では、自己免疫性肝炎は IgG高値、CRP・抗核抗体が陽性であること、原発 性胆汁性胆管炎は胆道系酵素(γGTP、ALP)高値、IgM高値、抗ミトコンドリアM2抗体陽性であることが診断の基準となります。

自己免疫性肝炎ではステロイド投与が有効

自己免疫性肝炎ではウルソデオキシコール酸が有効な例もありますが、多くの例でステロイドの長期投与が必要となります。またごく一部では肝炎が鎮静化せず免疫抑制剤の投与を必要とする例があります。急性肝炎型や急性肝不全型の自己免疫性肝炎の場合血漿交換や肝移植が必要になる場合があります。 一方、原発性胆汁性胆管炎は多くの例でウルソデオキシコール酸投与が有効です。

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