徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2018年(平成30年)11月5日 月曜日 徳洲新聞 NO.1158 三面

徳洲会心外部会
WEB研究会を導入
日本胸部外科学会で発表多数

徳洲会心臓血管外科(心外)部会は10月5日、第71回日本胸部外科学会定期学術集会の日程に合わせ都内で第4回集会を開催した。グループ12病院が参加し、新たにWEB上で運営する「徳洲会心臓血管外科フォーラム」など情報を共有。胸部外科学会では、徳洲会からチーム医療推進委員会セッション、パネルディスカッションなど多数の演題発表があった。

12病院から医師が集まり情報共有 12病院から医師が集まり情報共有

徳洲会心外部会の冒頭、部会長で名古屋徳洲会総合病院の大橋壯樹総長、岸和田徳洲会病院(大阪府)の東上震一院長に加え、今回、初参加となる庄内余目病院(山形県)の寺田康院長が挨拶、活発な議論を促した。

まず3題の演題発表があった。名古屋病院の大城規和・心臓血管外科医師が「当施設における重症心不全に対するインペラの使用経験の検討」と題し発表。インペラはカテーテルで挿入できる世界最小のポンプカテーテル型左室補助装置であり、同院は昨年12月に導入以降、8月までに20症例を経験した。

うち14症例で24時間以内に循環動態の改善を認め、13症例で離脱したことを報告。「インペラは急性期の重症心不全コントロールに簡便で迅速かつ低侵襲に使用でき有効である」と締めくくった。

「NPは多職種をつなぐ役割がある」と深井部長(右)、戸田NP 「NPは多職種をつなぐ役割がある」と深井部長(右)、戸田NP

松原徳洲会病院(大阪府)の古井雅人・心臓血管外科部長は「当院における感染性動脈瘤(りゅう)37例の治療経験」をテーマに発表。感染性大動脈瘤に対し、同院ではステントグラフト(SG)を利用し成績を上げてきたことを報告。同院での治療戦略を示したうえで、「膿瘍の搔把(そうは)・ドレナージや大網充塡(じゅうてん)術なども組み合わせれば、SGで治療に奏功した例も多く、治療の選択肢になり得ます」とまとめた。

岸和田病院の薦岡成年・心臓血管外科部長は「大動脈解離へのPETTICOAT法とreintervention」と題し発表。同院ではB型大動脈解離に対し、保存的加療が原則だが、complicated case(破裂または循環不全をともなう症例)などの場合はTEVAR(胸部大動脈ステントグラフト治療)を実施。

B型解離のTEVAR症例にPETTICOAT法(解離の原因となった血管の裂け目を必要最小長のステントグラフトで閉鎖する手技)を行った症例を検討し、さらなる治療方法を模索した。

続いてWEB上で運営する「徳洲会心臓血管外科フォーラム」の概要を説明。これはアップロードした症例に対し参加者がチャット形式で検討していくオンライン研究会だ。大橋総長は「初期研修医含め、興味はあっても忙しくて学会に行けない先生も参加できる新しいスタイルだと思います」と強調した。

学会活動も積極的

SVGバイパスに関しパネラーと活発な議論を交わす降矢医長 SVGバイパスに関しパネラーと活発な議論を交わす降矢医長

胸部外科学会のチーム医療推進委員会セッションでは、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の深井隆太・呼吸器外科部長と戸田泉・診療看護師(NP)が「外科診療看護師の現状」をテーマに発表。

まずは深井部長が、全国の心臓外科、呼吸器外科、食道外科に対し実施したアンケート結果を報告。3科とも常勤医が少ない施設ほどNPの導入を希望するという結果になった。

続いて戸田NPが同院で実施したアンケート結果を報告。外科医師はNPに対し手術業務での需要はないが、病棟業務や多職種連携を希望していることを明かした。戸田NPは「医学知識を有するNPは、チーム医療を円滑に進める役割があります」と訴えた。

パネルディスカッションでは、岸和田病院の降矢温一・心臓血管外科医長が「大伏在静脈(SVG)バイパスのグラフトデザイン別成績」と題し発表。SVGで血行再建する際に、sequential吻合(1本のグラフトで数カ所の吻合)、もしくはYcomposite吻合(2本のグラフトをつなぎ合わせる)を用いた場合の同院での成績を紹介。

「DG(対角枝)、LCX(回旋枝)領域をSVGのみで血行再建する場合、両吻合(ふんごう)に差は認めませんでした」と解説した。

ほかに徳洲会から一般演題8題、Rapid Response3題、ポスター2題の発表があった。

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