2018年(平成30年)10月29日 月曜日 徳洲新聞 NO.1157 四面
ヘルシー・リゾートアイランドの実現へ
藤田・徳之島徳洲会病院院長
「医療ツーリズムにも力を入れたい」と藤田院長
「まず患者さんが快適に療養できる環境を実現したい」と徳之島徳洲会病院(鹿児島県)の藤田安彦院長は、新築移転にかける思いを語る。同院は開院して32年が経過、建物の老朽化が甚だしく、3年以内に新築移転したい考えだ。
藤田院長の構想によると、新病院は現病院の2倍以上の延床面積を有し、駐車場も職員用を含め約750台分を確保したい意向。「現病院は病室、診療スペース、廊下だけでなく、駐車場も手狭なため、とにかく、ゆったりしたスペースがほしい」(藤田院長)と訴える。
医療機能についても心療内科の開設や、がん医療の強化を計画している。「高齢化の進展により、がん患者さんが増加傾向にあります。私自身、最近『がん治療認定医』の資格を更新しました。今後も、がん患者さんの診療に力を入れていきます」(同)と意気込みを見せる。
新築移転を機に最新のCT(コンピュータ断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴画像診断装置)、乳房検査装置なども導入する方針だ。また藤田院長は、徳之島の自然豊かな地の利を生かし“ヘルシー・リゾート・アイランド構想”を掲げている。これは、健診施設にリゾートホテルなどを併設した複合施設を目玉とし、国内はもとより海外からも受診者さんを呼び込むプロジェクトだ。
「外国語を話せる職員を配置し、メディカルツーリズム(医療観光)に対応していきたい。受診者さんには闘牛観戦やホエールウォッチングなどでリゾート気分を満喫しながら、健康の維持・増進を図っていただきたいですね」(藤田院長)と夢はふくらむ。
同構想を実現することで、新たな雇用創出や経済波及効果にも思いを馳せる藤田院長。「徳之島は徳洲会の原点です。徳洲会グループはもとより島の方々にも新築移転に向け、ご支援いただきたいと切に願っています」。