徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2020年(令和2年)10月5日 月曜日 徳洲新聞 NO.1256 二面

病気のはなし㉙
人類未経験のワクチンも 新型コロナウイルス感染症

新型コロナウイルス感染症

ワクチン開発は本来なら10年程度を要するが、新型コロナウイルス感染症に関しては各国が開発期間を大幅に短縮し完成を急いでいる。WHO(世界保健機関)の9月22日の発表では、ヒトを対象とした臨床試験は38種、このうち9種はすでに多数に投与し効果を確認する最終段階のフェーズ3まで進んでいる。ロシアや中国では臨床試験が終わっていない開発段階のワクチンを正式に承認、もしくは医療者に緊急投与しており、米国でも早ければ10月に承認申請が行われる見とおしで、WHOは各国の性急な動きに対し懸念を表明している。

そうしたなか製薬会社など9社が9月8日、「安全優先」をあらためて宣言、同日、英国では臨床試験中のワクチンに有害事象の可能性があることから一時中断する事態が発生。独立委員会の調査の後、安全性を確認し、同試験は再開したが、全般的に早すぎる開発に疑問を呈する声は多い。とくに、フェーズ3まで進んでいるワクチンのうち、多くがこれまで人類が使用経験のない遺伝子ワクチンや、ウイルスベクター(担体にウイルスを使用)ワクチンであり、慎重な対応が求められるところだ。日本では2021年前半までにワクチン供給を目指し、ワクチン確保に動いているが、供給後も定期的な安全性モニタリングが欠かせないと言えよう。

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