徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2020年(令和2年)6月22日 月曜日 徳洲新聞 NO.1241 三面

大和病院
ビジネスパーソンとして必要な知識・実践を学ぶ
「Y’sスクール」継続

大和徳洲会病院(神奈川県)は人材育成支援プロジェクト(通称:Y’sスクールを2018年に開始、以来、組織マネジメントやビジネスパーソンとして必要な知識・実践をテーマに掲げ、多職種が一堂に会し研鑽(けんさん)を積んでいる。今年2月には念願の成果発表会を行うなど形になりつつある。

(写真上)多職種が一堂に会し研鑽(写真下)優秀発表者として表彰状を手にする(左から)早川薬剤師、金野副主任、大島・課長補佐(左から2人目は清水・院長代行)
(写真上)多職種が一堂に会し研鑽(写真下)優秀発表者として表彰状を手にする(左から)早川薬剤師、金野副主任、大島・課長補佐(左から2人目は清水・院長代行)(写真上)多職種が一堂に会し研鑽(写真下)優秀発表者として表彰状を手にする(左から)早川薬剤師、金野副主任、大島・課長補佐(左から2人目は清水・院長代行)

Y’sスクールは医師や看護師など専門職としてだけではなく、一ビジネスパーソンとして必要な知識・実践力を磨くことを意識した人材育成支援プロジェクト。組織の理念に基づく経営や組織が果たすべき社会貢献を職員に文化として浸透させることを目的に「共に成長する組織」をコンセプトとした。

発案者の山下尚子事務長は「人口減、超高齢社会を迎えた今、一般企業では “教育は資産”と考え、学びを習慣化するために企業内大学を築き、人材育成支援に取り組むところが少なくありません。労働集約型産業の医療機関にとっても人は財産で、学び続けることが重要です」と吐露。

そのうえで「徳洲会グループでは、部会活動など各専門職がプロフェッショナルとして絶えず努力し続ける仕組みが構築されていますが、院内でも継続的に学べる環境をつくりたいと考え、当院の名前を由来とするY’sスクールを立ち上げました。一人ひとりがビジネスパーソンとして必要な“考える力(論理的思考)、伝える力、聴く力”を培い、やりがい・働きがい・生きがいにつながるように支援したいと思っています」と説明する。

プログラムはMBA(経営学修士)の取得経験などをベースに山下事務長が考案。外部講師を招きながら、3つのベーシックコースを柱に各種研修を行う。

具体的に、ベーシック1は組織の理念や基本方針を理解し、多職種連携の意味を考える内容、ベーシック2は論理的思考の基本や病院経営の仕組みを理解する内容、ベーシック3は病院経営の基礎知識となり、ベーシック1から順に学んでいく。

そのかたわら、さまざまな研修を実施。とくに注力しているのが各部署のリーダーを対象とした研修で、自己を知ることから始まり、SWOT分析(外部・内部環境を強み・弱み ・機会・脅威の4つの視点で分析する手法)、理念に基づく経営・ビジョン・戦略の整理、経営戦略全体のフレームワークとBSC(財務・顧客・社内ビジネスプロセス・学習と成長の4つの視点で、戦略実行や業績評価を行うためのツール)の導入、課題解決力・考える力・伝える力などをテーマに行った。その他、人事考課やビジネスマナー、個人情報保護法、BCP(事業継続計画)などをテーマとする研修も実施。

これまでにベーシック1と2、各種研修を計48人が受講。今年2月には成果発表会を開いた。座長を北畠誠一・臨床工学科技士長、髙橋琢巳・診療放射線科技師長ら多職種が交代で務めるなか、48人全員が発表。

①制限時間、②内容、③発表の仕方――の3つの観点で参加者が採点した結果、ベーシック1では目指すべき職員像として積極的な姿勢を見せた金野正迪・総務課副主任、ベーシック2ではMECEという思考ツールを用いて薬剤部の課題などをわかりやすく紹介した早川実絵子薬剤師、各種研修ではBSCを用い自部署の事業計画を説明した大島裕次郎・資材課課長補佐が優秀発表者に選出された。

審査委員長を努めた清水正法・院長代行(現・名誉院長)は「どの発表も学びの成果と思いが伝大和徳洲会病院(神奈川県)は人材育成支援プロジェクト(通称:Y’sスクール)を2018年に開始、以来、組織マネジメントやビジネスパーソンとして必要な知識・実践をテーマに掲げ、多職種が一堂に会し研けんさん鑽を積んでいる。今年2月には念願の成果発表会を行うなど形になりつつある。わる素晴らしい内容でした。参加者からは“他部署の発表を通じて相互理解が深まった”という声が数多く見られました」と講評。「新型コロナウイルスの影響により、現在、研修などは規模を縮小して開催していますが、プロジェクトを通じて学びの習慣化が組織文化につながるように活動を続けることが大事」と締めくくった。

PAGE TOP

PAGE TOP