徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2020年(令和2年)6月8日 月曜日 徳洲新聞 NO.1239 一面

千葉西総合病院&東京西病院
国際的な医療機能評価JCI認証を取得
医療の質・安全で高いハードルクリア

千葉西総合病院と東京西徳洲会病院は国際的な医療機能評価であるJCI認証を取得した。徳洲会グループは医療の質や安全の向上を目指し、基幹病院を中心に同認証の取得を推進。両院の取得により、徳洲会のJCI認証取得施設は10病院に達した。日本では徳洲会内外の認証取得は31施設。同認証は主に医療の質や患者安全の観点から14カテゴリ、1100項目を超える審査項目を設けており、高いハードルをクリアしなければ取得できない。

徳洲会グループ10病院が取得

キックオフから短期間で審査に合格した千葉西病院

JCI認証は3年ごとに世界中のベストプラクティス(最良の実践)をふまえ、認証基準の見直しを行う国際標準の厳しい第三者評価。安全で質の高い医療を提供できる仕組みを導入するためのツールと言える。認証期間は3年間。

審査では米国JCI本部から医師、看護師、施設・管理担当の3人のサーベイヤー(調査員)が医療機関を訪問。患者さんの入院から退院までをトレース(追跡)する形で、患者確認、診療記録の作成、転倒転落リスクなどのアセスメント(評価)が適切に実践されているかを、各種書類の閲覧や職員への口頭での質問を通じ、徹底的に確認する。施設や設備に関しても安全や感染予防の観点から適切な管理を行っているか審査する。

「ここが新たなスタートライン」と井土・副看護部長(左)、佐々木主任
サーベイヤーが各部門を回りながら審査(写真は千葉西病院)

千葉西病院と東京西病院は2月にJCI認証を取得した。

「当院にはルールの標準化が進んでいない部署もありました。そのため、業務プロセスの標準化が要求されるJCI認証の取得を通じ、高いレベルの基準・ルールを整備できたのは当院にとって意義の大きなことであると感じています」(千葉西病院の佐々木史博JCI事務局兼QI担当主任)

同院は2019年4月、JCI認証取得に向けたプロジェクトのキックオフミーティングを開催。同時にJCI委員会を立ち上げ、コアメンバーとして全部署から14カテゴリのリーダーを選抜、プロジェクト推進の体制を固めた。各部門の計140数種に上る業務手順書など必須文書の整備や、同手順書に基づく業務の遂行、医療の質を示す指標である100を超えるQI(Quality Indicator)の整備とモニタリング、JCIが求める施設基準をクリアするための措置などを講じた。

同院が審査のために準備に費やすことができたのは、キックオフミーティングから本審査受審までの約11カ月間。この短期間で合格できる水準まで院内の状況を整備できたのは、「審査を受けるからには合格しか頭にありませんでした。患者さんのために病院を良くしたいという責任感の一語に尽きると思います。先行してJCI認証を取得したグループ病院の協力も大きかったです」(井土順子・副看護部長)。

病院一丸となってJCI 認証を取得した東京西病院

審査に合格するには、各部署への業務手順書の周知や、その手順書を各現場で徹底して実践することが欠かせない。合格の背景には、プロジェクト担当者が繰り返し周知し、それらを実践してきた現場の努力がある。「医療安全や品質の向上をつねに追い求める文化を醸成できました。ここが新たなスタートラインだと思っています」と、井土・副看護部長と佐々木主任は口をそろえる。

質改善に向けた共通言語

「改善活動を継続していきたい」と渡部院長

徳洲会グループで初のJCI認証取得は12年、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)だ。14年に東京西病院の院長に就任した渡部和巨院長は当時、湘南鎌倉病院の副院長として受審を経験した。

「JCI認証の良さを実感していましたので、患者さんの安心・安全を守る有効なストラクチャーとプロセスの実現のため受審しました。今回チャレンジしたことでスタッフが質改善に向け共通言語でコミュニケーションを取れるようになったことに手応えを感じています。“患者さんのための医療”というベクトルを変えずに、改善活動を継続していきたい」(渡部院長)

プロジェクトリーダーを務めた佐藤一彦・副院長兼包括的がん診療センター長は「院内の“組織づくり”が後手に回っていたので、まず、指揮命令系統や業務の役割に応じた組織図を確立しました。組織が固まったところで、予定表を作成し、業務手順などを現場に浸透させるため、各カテゴリリーダーとともに繰り返し現場のラウンドを行い、意識付けを進めました」と振り返る。

佐藤副院長は、JCIは質改善を核としながらも、組織のガバナンス(統治)強化やマネジメントの確立を図るツールとしても有効と指摘。「ここからが新たなスタート。PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを回していきたい」。

看護部を率いる鳩山悦子・看護部長は「スタッフが前向きになれるようモチベーションの維持に注力し、現場の困り事に対応したり、負担が集中しないよう分散したり配慮しました」と説明する。

MMU(薬剤の管理と使用)のカテゴリリーダーを務めた岩井大薬局長は「ハイアラート薬(とくに注意が必要な医薬品)のラベル貼りや保管状況の記録など、順守率は大幅に向上しました。また5S活動の徹底で、院内がとてもきれいになりました」と評価。

「ガバナンス強化などにも有効」と佐藤副院長

QPS(質改善と患者安全)カテゴリリーダーの工藤琢也・臨床試験センター長や、FMS(施設管理と安全)リーダーの堺康徳・臨床工学科技師長、COP(患者のケア)リーダーの菅原隆広・看護主任は「改善の余地はまだあるので、3年後の更新までに、さらに良くしていきたい」と口をそろえる。

田嶋康宏JCI事務局は「渡部院長のリーダーシップ、佐藤副院長による現場への浸透、全職員の強い気持ちと協力のおかげです。また、一般社団法人徳洲会医療安全・質管理部の海老澤健太・課長補佐をはじめ、グループ内のJCI取得病院からの支援に感謝します」と謝意を表している。

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