2019年(令和元年)10月7日 月曜日 徳洲新聞 NO.1205 二面
TMAT 千葉県で支援活動
台風15号 野口・事務局員が報告
「グループ内の情報共有ツールも必要」と野口・事務局員
NPO法人TMAT(徳洲会医療救援隊)の野口幸洋・事務局員(一般社団法人徳洲会医療安全・質管理部係長)はセミナー2日目、千葉県の台風15号被害に対する徳洲会の対応について報告した。
四街道徳洲会病院は9月9日午後1時45分頃まで停電。同日は夜間だけで25件の救急患者さんを受け入れた。周辺の主要医療機関は停電により機能を失い〝病院避難〟を決定、8施設を超える医療機関・介護施設から合計21人を受け入れた。
南房総エリアはとくに大きな被害を受けたが、館山病院ではライフライン被害はなかった。地域の急性期病院である安房地域医療センターが満床状態だったため、館山病院は同センターの入院患者さん12人を受け入れた。また、一般社団法人徳洲会看護部門は9月15日から同院に7人の応援看護師を派遣した。
成田富里徳洲会病院は10階の空床フロアを開放し、連携病院であるグループ外の中沢病院(療養型)から計60人の患者さんを受け入れた。また、台風通過当日の9日は49件、10日は51件の救急を受け入れた(通常の3倍)。
野口・事務局員は「長期間ライフラインが途絶したら〝病院避難〟という選択があり得ます。また、自施設の対策はもちろん、周辺医療機関が機能停止した際の患者さん受け入れ態勢の構築も重要です」とまとめた。