2019年(令和元年)10月7日 月曜日 徳洲新聞 NO.1205 三面
鈴木・徳洲会理事長
リーダーは先を見据える目を
「明日のさらに先を見据える目線がリーダーに必要」と鈴木理事長
一般社団法人徳洲会の鈴木隆夫理事長は、徳洲会グループのこれまでを振り返りつつ、今後の運営・経営方針について説明した。まず徳洲会が取り組んできたことについて、“生命だけは平等だ”の理念の下、「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療を受けられる社会」の実現を目指し、断らない医療の実践、離島・へき地での医療貢献、国境・人種・宗教を超えた医療支援活動などを原点として紹介。
最近の取り組みでは、2015年に掲げた「VISION2020」を示し、MS法人の分離やグループ内法人の再編、コンプライアンス(法令順守)・ガバナンス(統治)体制の確立、コスト管理や1人当たりの税引前利益など数値目標、病院の新築移転、国際医療貢献の推進など各項目の現状や成果を説明。
このうち国際医療貢献については、あらためて徳洲会の基本スタンスを提示し、アフリカでの透析センター開設支援や腎臓移植手術プロジェクトなど、これまでの支援のエピソードも披露。現在もアフリカや東南アジアでの病院開設支援を検討していることを報告した。
今後については、生き残るために行動する大切さや、患者さんの都合を優先した組織づくりなどを強調。リーダーの役割にも言及し「明日よりも、さらに先の未来を見据える目線をもつことも仕事」、「目標やビジョンを掲げるだけでなく、口角泡を飛ばしながら目標に近づける努力をしてこそ」など呼びかけた。このほか、あらためて利益やNever Event(決して起こしてはいけない事象)に対する考え方なども示した。
最後に「つらいことはたくさんあります。でも楽しいこともたくさんあります。生命だけは平等であってほしいという願いを実現するために、何ができるかを皆で考え追い求める。それが徳洲会だと思っています」と締めくくった。
新院長(9月1日付)
岸和田徳洲会病院(大阪府)の院長に尾野亘副院長が就任した。尾野院長は参加者の前に立ち、「よろしくお願いいたします」と力強く挨拶した。尾野院長の専門は消化器内科。同院や和泉市立総合医療センター(同)の内視鏡センター長を歴任、離島を中心に他院へのサポートも行うなど、グループの内視鏡医療の充実に尽力している。