徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2017年(平成29年)11月6日 月曜日 徳洲新聞 NO.1107 一面

中部徳洲会病院
救命率向上・機能予後改善へ
派遣型救急WSを運用開始

中部徳洲会病院(沖縄県)は同院が立地する北中城(なかぐすく)村などを管轄する中城北中城消防組合と協働し救急ワークステーション(WS)の運用を開始した。同消防組合は救急隊員と救急車を同院に派遣し院内に活動拠点を設けた。救急隊員は病院実習に取り組みスキルアップを図るとともに、救急事案の発生時には同院から出動。必要に応じ同院の医師や看護師が同乗する。徳洲会グループでは同院のほか福岡徳洲会病院、湘南厚木病院(神奈川県)、湘南鎌倉総合病院(同)が救急WSを実施している。

中城北中城消防組合と覚書締結

中城北中城消防組合関係者と伊波院長(右から3人目)。右端が黒田係長 中城北中城消防組合関係者と伊波院長(右から3人目)。右端が黒田係長

救急WSは救急隊員の知識・技術の向上や初期診療の早期開始による救命率の向上、機能予後(傷病部位の機能回復の経過)の改善などが狙い。中部徳洲会病院と中城北中城消防組合は9月21日、「派遣型救急ワークステーションの試験運用に関する覚書」を締結。なかきた消防救急ワークステーションを開設した。同院の伊波潔院長は「救急隊員の方たちと協力しながら、地域の救急医療の向上に努めていきたい」と意気込みを見せている。

同院2階ER(救急センター)近くの一室を救急隊員の詰所とし、ERに隣接する救急車両専用の駐車スペースに同消防組合の救急車が待機。同消防組合は救急車1台とローテーションで救急隊員4人を派遣する。当面は試験運用と位置付け、派遣日時は毎週木曜日午前10時から午後4時まで。

救急WS実施の徳洲会病院

湘南厚木病院(神奈川県)
福岡徳洲会病院(福岡県)
湘南鎌倉総合病院(神奈川県)
中部徳洲会病院(沖縄県)

同消防組合が管轄する北中城村と中城村を合わせた地域は南北に長いのが特徴。その一方で、同消防組合の活動拠点は域内中央付近にある1カ所の消防署に限られていた。そのため管轄区域の周縁では現場到着までに全国平均の8.6分(総務省消防庁「平成28年版 救急・救助の現況」)を上回る10分程度要する地域もあった。

病院の建て替えにともない2016年4月に沖縄市から北中城村に移転した同院は、同消防組合の管轄区域の北端近くに立地。加えて高度な医療機能を有する。立地・機能の双方の点で、救急車を分散配置する拠点としても同院は最適の場所だ。

中部徳洲会病院から出動する中城北中城消防組合の救急車 中部徳洲会病院から出動する中城北中城消防組合の救急車

救急WSという仕組みを活用することで、同消防組合が抱える課題の解消に向けても一歩前進した格好。具体的には北中城村内の島袋、比嘉、屋宜原、瑞慶覧という4行政区内で救急事案が発生した時、なかきた消防救急WSから出動する。

運用開始前の2週間(各週木曜日)、運用手順の確認などのためテスト運用を実施した。ある救急出動の事案では現場まで3分で到着。もし消防署から出動していれば、7~8分はかかる場所だった。

同消防組合の黒田雄也・救急救助係長(指導救命士)は「16年の救急搬送は約1700件で、このうち2割が4行政区で発生しています。中部徳洲会病院をはじめ関係機関と連携・協力しながら地域のために活動していきたい」と語っている。

ER などで病院実習に取り組みスキルアップを図る救急隊員たち ER などで病院実習に取り組みスキルアップを図る救急隊員たち

病院実習も救急WSの大きな役割のひとつだ。救急隊員は2人1組のペアをつくり、ふたつのペアが交代で病院実習に取り組む。ERでの傷病者受け入れに関する業務の補助や傷病者搬入時の観察および処置、救急活動事後検証、緊急検査および緊急手術の見学――などを実施する。

救急WS開始に向け同消防組合との打ち合わせを重ねてきた中部徳洲会病院の眞玉橋顕一事務長は「中城北中城消防組合の皆さんと協力しながら、救急WSを通じて顔の見える関係をさらに強化し、地域に貢献していきたい」。運用状況や実施体制をふまえながら、今後、派遣日数を増やしていきたい考えだ。

PAGE TOP

PAGE TOP