徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2016年(平成28年)5月2日 月曜日 徳洲新聞 NO.1029 二面

湘南鎌倉総合病院
合同外傷カンファ
東大・千葉大と症例検討

湘南鎌倉総合病院(神奈川県)は、東京大学医学部附属病院で「第2回3施設合同四肢外傷カンファランス」を開催した。これは湘南鎌倉病院、東大病院、千葉大学医学部附属病院の3施設が中心となった外傷症例検討会。自験例を提示したのち、治療戦略で悩んだ箇所など〝ディスカッションポイント〟を提示し、議論することで、互いに切磋琢磨(せっさたくま)するのが狙いだ。

今回は関連病院の医師らも含め20人以上が参加し、6人が発表した症例について、より良い治療法を探った。湘南鎌倉病院からは外傷センターの西田匡宏医長と小林倫子医師が登壇、それぞれ「開放性骨盤骨折」、「亜陳旧(ちんきゅう)性肘(ちゅう)関節亜脱臼骨折の一例」を報告した。とくに開放性骨盤骨折の症例は直腸障害による感染死の可能性もある超重症で、参加者は息を飲んで経過報告に耳を澄ませていた。

同院の土田芳彦・外傷センター長は「下肢は感染がひどくなれば切断という手段が取れますが、骨盤は感染が死に直結するケースもあります」と、治療戦略を損傷部位によって変える必要があることを強調。下肢は軟部侵襲を厭(いと)わず、まずはしっかり骨接合することを重視するが、骨盤は最低侵襲に努めなくてはならない場合もあることを訴えていた。

土田センター長らは「湘南・札幌外傷整形外科研究所」というウェブサイトを立ち上げており、そのなかで過去のセミナーや研究会などのレビューをいつでも閲覧できる仕組みを構築、生涯教育の一助としている。

PAGE TOP

PAGE TOP