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Tokushukai medical group newspaper digest

2020年(令和2年)10月19日 月曜日 徳洲新聞 NO.1258 四面

NPO法人ホスピスのこころ研究所
オンライン・シンポジウム盛況

前野理事長がスムーズに進行前野理事長がスムーズに進行

札幌南徳洲会病院の前野宏総長が理事長、同院が事務局を務める「NPO法人ホスピスのこころ研究所」は10月10日、オンラインシンポジウムを開催した。同研究所が淀川キリスト教病院の柏木哲夫・名誉ホスピス長と愛知県がんセンター病院の小森康永・精神腫瘍科部長を講師に招き、それぞれ開いたシリーズ講演会の書籍化(『柏木哲夫とホスピスのこころ』、『シシリー・ソンダースとホスピスのこころ』)を記念し企画したイベント。

世界ホスピス緩和ケアデーに合わせて開いた。テーマは「ホスピスのこころ そして緩和ケアの精神」。当日は講師を含めすべてオンライン参加とし、約250人が視聴した。

日本ホスピス緩和ケア協会の志真泰夫理事長による開会の挨拶の後、前野理事長が2冊の書籍を刊行するに至った経緯を説明。「ホスピスのこころ」に対する考えや、これまでの活動、柏木・名誉ホスピス長や小森部長との出会いなどを紹介した。

このなかで前野理事長は「緩和ケアは、科学とこころのバランスが大事」という柏木・名誉ホスピス長のかつての発言を引用。科学に大きく傾いている現状を指摘し「緩和ケアの本質・原点を示す言葉」として“ホスピスのこころ”を深め広める必要性を強調した。

この後、3人のシンポジストが発表。一般社団法人MY wells地域ケア工房の神谷浩平代表(医師)は「ホスピスと緩和ケア~歴史を知り、感じるままに~」、京都大学大学院医学研究科人間健康科学系博士後期課程の市原香織がん看護専門看護師は「ホスピスのこころの旅」、普門寺の髙橋悦堂副住職は「相承(そうじょう)~受けつがれるこころ」と題し、自身の経験や同研究所が上梓した2冊の本の内容をふまえ、異なる立場から緩和ケアや死、ホスピスのこころに対する考えを示した。

シンポジウムにはゲストとして柏木・名誉ホスピス長と小森部長も参加。柏木・名誉ホスピス長はホスピスの語源でもあるラテン語のホスピティウム(客人を迎える場所)に言及し、もてなす心をもつことと同時に行動する大切さを指摘した。小森部長は、髙橋副住職の発表に触れ「まさに相承(師の教えなどを弟子が受け伝えていくこと)が今回のテーマだと思いました」と感想を述べた。

また、小森部長は“近代ホスピスの母”と言われるシシリー・ソンダースの言葉が日本ではほとんど訳されてこなかった点を指摘。オリジナルを大事にする観点からも疑問を呈した。

画面上で意見を交わす前野理事長(左上)、柏木・名誉ホスピス長(右上)、小森部長画面上で意見を交わす前野理事長(左上)、柏木・名誉ホスピス長(右上)、小森部長

志真理事長の挨拶で閉会。前野理事長は「どれも経験に基づく話で説得力があり、多様な角度から考えるきっかけになりました」と満足げ。「外国からの参加者も見られ、オンラインの素晴らしさを実感しました」と振り返り、「最後までトラブルなくできたのは、当院SEの藤田利治システム管理室主任をはじめ、事務職員が事前のリハーサルや当日に良いチームワークを発揮してくれたからに他なりません」と謝意を示した。

最後の小森部長の指摘にも触れ「宿題をいただいたと思っています」と吐露。「ソンダースの論文は小森先生が訳しているので、伝記など当法人にできることを検討していきたいです」と意欲を見せた。当日の模様は同研究所のホームページで公開予定。

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