徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(令和元年)9月23日 月曜日 徳洲新聞 NO.1203 二面

病気のはなし②
痛みの放置は危険 胸椎類骨骨腫

胸椎類骨骨腫

ダンスボーカルユニットDA PUMPのメンバーであるYORIさんが「胸椎類骨骨腫(きょうついるいこつこつしゅ)」と診断され、治療に専念するため活動をしばらく休止するというニュースが流れた。コメントでYORIさんは「以前から背中に痛みがあり、思うようなパフォーマンスができなかった」と振り返っている。

類骨骨腫とは、骨に発生する良性の骨腫瘍。全身のさまざまな骨に発生する可能性があるが、主に大腿骨(だいたいこつ)や脛骨(けいこつ)など下肢に発生することが多い。YORIさんのように胸椎に発生するのは比較的まれだ。主な症状は腫瘍部分の痛みで、とくに夜に痛みが強くなる傾向がある。

10代や20代に発生しやすいが、若い人は痛みがあっても放っておくことが多く、また、検査をしても、腫瘍サイズが比較的小さく、画像診断で病気の有無を確認することが難しいため、発見が遅れることもある。

治療は非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で痛みを抑える保存療法が一般的。症状によっては、外科治療を選択することもある。手術では骨皮質を削り腫瘍を除去したうえで、本人から採取した骨や人工骨を使い欠損部分に骨移植を行う。安静にしていても痛みが引かないような場合には、類骨骨腫を疑うことも必要だ。

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