徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(令和元年)5月27日 月曜日 徳洲新聞 NO.1186 三面

ニュージーランドから講師
“継続的ケア”紹介
湘南鎌倉病院が講演会

パネルディスカッション後に活発な質疑応答も パネルディスカッション後に活発な質疑応答も

湘南鎌倉総合病院(神奈川県)は4月14日、「女性のための継続的ケアを考える」と題する講演会を開催した。妊娠・出産・産後を迎えるひとりの女性を、ひとりの助産師が続けてケアすることを“継続的ケア”という。30年前から継続的ケアに取り組むニュージーランドからカレン・ギリランド元助産師会事務局長や、日本助産師会の山本詩子会長を講師に招聘(しょうへい)。地域の助産師をはじめ医療関係者など約120人が集まった。

井上裕美・副院長兼産婦人科主任部長は開会挨拶のなかで、継続的ケアの効果に関しコクランレビュー(医療情報を発信するコクラン共同計画が発行)を参照しながら、「元気な赤ちゃんが多く産まれる(出産から5分後のApgar score〔新生児の健康状態に関する指数〕の低い新生児が減少)」、「出産にかかる時間が短い」、「否定的な出産体験が少ない」などと紹介した。

ギリランド元事務局長はニュージーランドのマタニティケアシステムを紹介。すべての妊婦は主治医、産科医、助産師(開業助産師)のなかから自分のケア担当者を選択可能で、92%以上の女性は助産師を選択している状況などを明かした。山本会長は日本の助産師を取り巻く現状や、役割、求められる能力・スキルなど解説。

この後のパネルディスカッションでは河合蘭・出産ジャーナリスト、山王教育研究所の橋本洋子・臨床心理士が各々の立場から発表し、山西由佳さんが分娩(ぶんべん)体験談を語った。最後に全演者が妊産婦の不安や尊厳などをテーマにディスカッション。井上副院長は「本院と湘南鎌倉バースクリニックの今後のあり方にとって大事な講演会になったと思います」と話している。

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