徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(令和元年)5月27日 月曜日 徳洲新聞 NO.1186 四面

札幌東病院
山崎副院長ら上海で講演
現地病院との連携視野に

浦南病院のスタッフらと(前列右から)後平医長、山崎副院長、片桐医長 浦南病院のスタッフらと(前列右から)後平医長、山崎副院長、片桐医長

札幌東徳洲会病院循環器内科の山崎誠治部長(副院長)、後平泰信医長、片桐勇貴医長は4月22日、中国・上海の浦南病院で講演した。後平医長が知り合いの医師から引き継ぐ形で、2カ月に1回、同院で現地の日本人向けにSAS(睡眠時無呼吸症候群)の診療支援を行っているのがきっかけ。

同院は劉衛東院長の専門領域である脳神経外科が強みだが、循環器領域の実績は少ないことから「ある時、劉院長から循環器科の連携を取りたいと声をかけていただき、キックオフとして同院で講演することになりました」(後平医長)という。

当日は「中日“冠動脈性心疾患診療の新進展”交流勉強会」と称し、札幌東病院の医師3人と浦南病院の医師3人がそれぞれ講演。自院の概要、日本と中国の心疾患やSASの現状、治療方法などを紹介した。会場には浦南病院のスタッフや、他院の循環器内科医師ら150人が駆けつけた。

山崎副院長は血管の石灰化にともなう狭心症について説明。狭心症のリスクとなり得る喫煙者の割合などを示した後、PCI(経皮的冠動脈形成術)など自院で行っている治療について説明した。なかでも、石灰化病変を削るデバイスで、中国では未承認の製品を紹介すると、参加者から質問が相次いだ。

自院の取り組みなどを発表する山崎副院長 自院の取り組みなどを発表する山崎副院長

後平医長はSASをテーマにCPAP(持続陽圧呼吸療法)に関する日本と中国の違いについて、片桐医長はオランダに留学していた頃の活動報告や心疾患に対する冠動脈ステント治療術などについて解説した。

浦南病院の医師は中国のPCIの現状などを提示した。終了後、山崎部長らは同院を見学。今後も患者さんの紹介や研修の開催など両院の連携強化の進め方について、自由に意見を交わした。

帰国後、山崎部長は「劉院長は脳神経外科を学ぶために日本で9年間過ごされた経験もあり、非常に親日家。とても良い印象を受けました。顔を合わせて話せたことは良かったです」と述懐。

「自分ひとりで判断できることではないので」としながらも、「お互いの病院医師が行き来できるようになれば、国際化のなかで、より円滑な医療が展開できる可能性があると思います」と期待している。後平医長も「個人的には定期的に交流したいと思っています」。

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