2019年(平成31年)4月22日 月曜日 徳洲新聞 NO.1181 四面
近江草津病院
好調なPET―CT検査
地域連携が奏功
他施設からの依頼検査を多数実施
近江草津徳洲会病院(滋賀県)のPET―CT(陽電子放射断層撮影―コンピュータ断層撮影)が好評だ。2019年の実施件数を見ると1月は134件、2月は128件、3月は155件と、いずれも徳洲会グループ病院で最多の検査実績だ。
がん細胞は正常な細胞と比べ盛んに細胞分裂を行い、その際に、より多くのブドウ糖を取り込む性質がある。その性質を利用し、がん細胞を画像で捉えるのがPET。ブドウ糖に放射線を出す物質を組み込んだFDGという薬剤を受診者に注射すると、がん細胞に多く集まる。この時にFDGが放出するガンマ線を特殊なカメラで撮影し、画像を得るという仕組みだ。
PETとCTのそれぞれの画像を同時に撮影できるPET―CTは、がんの早期発見、大きさや位置の正確な特定、転移などの診断精度が高い。CTを組み合わせることで、正確な形態情報を得るのに役立つ。
同院は2003年に開院し、2年後の05年にPET―CTを導入。同院放射線科の徳永義寛技師長(診療放射線技師)は「人間ドックのオプションでPET―CTを受ける方は全体の2割程度と少数です。大半は他施設からの依頼検査で、肺がんなど悪性腫瘍の診断がついた患者さんの進行度や転移の有無などを確認するための検査が多くを占めています」と説明する。
また同院の周辺地域では、他施設からPET―CTの依頼検査を引き受けることのできる医療機関が限られており、同院はPET―CT検査の重要な拠点のひとつとなっている。なお、地域の大学病院もPET―CTを保有しているが、自院の患者さんの検査があるため、他施設からの検査依頼を多く引き受ける余裕がないのが実情だという。こうした地域の事情により、近江草津病院に検査が集まっている。
同院は今年度中にも新しいPET―CTに入れ替える計画がある。他施設からのニーズに応えながら地域連携を深め、今後ますます医療水準の向上に貢献していく考えだ。