2019年(平成31年)4月22日 月曜日 徳洲新聞 NO.1181 三面
モーニングレクチャー
認知症と小児の疾患
院長らが知識を共有
「軽症の多さに慢心せず重篤でないことを確認」と内田・主任部長
3月度の徳洲会グループ医療経営戦略セミナーが3月30日から2日間開かれ、2日目の早朝に病院長ら幹部が研鑽(けんさん)する第12回モーニングレクチャーを開催した。
最初に湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)の内田祐司・小児科主任部長が「小児の急性疾患」をテーマに講演した。まず小児救急の特徴を説明。二次救急を受診する小児の9割以上は入院不要などデータを示したが、「小児は病勢の進行が早く重症化の予知が困難。一人ひとりを丁寧に診て、重症ではないとしっかり確認することが大切です」と助言した。
さらに各論では発熱、発疹、呼吸器疾患、脱水症、腹部疾患、けいれん、頭部外傷をテーマに、それぞれ概要や診察方法、初期対応など解説。
このうち発熱では3カ月未満児、全身状態不良、感染症のハイリスクなど、小児科にコンサルトするべき状況を列挙すると同時に、発熱+αの症状から診察のポイントを示した。
「ADと血管性認知症のリスク因子に共通点が多い」と亀井総長
続いて、同院の亀井徹正総長が「認知症Up to Date」と題し講演。現状として「治療薬の開発が遅れているため、予防にシフトしています」と強調した。アルツハイマー病(AD)と動脈硬化はあわせて考える必要があると指摘、さらにADの原因と考えられるアミロイドβタンパク(Aβ)の排泄(はいせつ)経路として、3つの新しい中枢神経系リンパ経路が発見されたことを紹介。
そのうちのひとつである動脈壁基底膜のリンパ経路では、脳動脈硬化症があると排泄能力が低下し、Aβ蓄積が増加すると説明した。
ADの発症を5年遅らせることができれば、医療費の負担は半分になることを示すデータを紹介し、予防の大切さを強調。ADと血管性認知症のリスク因子は糖尿病、肥満、高血圧など共通点が多いため、同時に予防的介入する必要があり、さらに「介入時期を早めるなどの工夫が重要です」とアドバイスした。