徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP 45th

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2018年(平成30年)11月12日 月曜日 徳洲新聞 NO.1159 一面

文科省に設置認可を申請
湘南鎌倉医療大学開学へ一歩
一般財団法人 湘南鎌倉医療大学設立準備財団

一般財団法人湘南鎌倉医療大学設立準備財団は10月、2020年4月の開学を目指し、文部科学省に4年制の湘南鎌倉医療大学(仮称)設置と、学校法人徳洲会(同)設立の認可申請を行った。同大は開学時点で看護学部看護学科(同)を開設し、質の高い看護職を育成していく。卒業要件を満たすことで、看護師と保健師の国家試験受験資格を取得できる(保健師は選択制)。1学年の定員は100人で男女共学。年内に校舎建物の建設に着工し、竣工は20年2月の予定だ。文科省での審査を経て、来年8月に認可の可否が判断される見とおし。大学設立は徳洲会グループの重点施策のひとつであり、グループ内外に優れた医療人を輩出していく方針だ。

徳洲会病院・施設で臨地実習

校舎は地上4階建てで2020年2月竣工予定(イメージ図) 校舎は地上4階建てで2020年2月竣工予定(イメージ図)

湘南鎌倉医療大学(仮称)は“生命だけは平等だ”という徳洲会の理念の下、「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療・ケアを受けられる社会」の構築を目指し、日々研鑽(けんさん)する医療人を育成することを建学の精神として掲げる。

同大は神奈川県鎌倉市にある湘南モノレール「富士見町」駅から徒歩6分の立地に建設予定。約7300㎡の敷地に、延床面積約8500㎡の4階建ての校舎を建てる。校舎内には講義室や実習室、演習室、研究室、350席の大講義室などを設ける。体育館も建設する計画だ。

大講義室のイメージ 大講義室のイメージ

建設地の古都・鎌倉は名所旧跡が多く、緑地に恵まれ、文化の薫り高いエリア。一方、湘南エリアは海水浴場があり、夏季を中心にサーフィンなどマリンスポーツでにぎわう。横浜や東京へのアクセスも良く、学生生活を送るのに適した環境だ。周辺地域には湘南鎌倉総合病院をはじめ徳洲会グループの病院・施設が多数あり、臨地実習を行うことができる。

厚生労働省「第七次看護職員需給見通しに関する検討会報告書」(10年12月)によると、団塊の世代が75歳以上になる2025年時点で、看護職員の需要数は約191万8000人~199万7000人。これに対して供給数は約179万8000人で、少なくとも12万人が不足するという推計がある。

江の島や海水浴場など湘南エリアにも近い 江の島や海水浴場など湘南エリアにも近い

また神奈川県も看護職員不足を認識し「医療介護総合確保推進法に基づく神奈川県計画(平成29年度分)」で、「急速に拡大する医療ニーズを支えるため、看護人材の確保は喫緊の課題」、「安定した看護職員の新規採用が求められている」と指摘。

看護を取り巻く環境も大きく変化。医学・医療技術の高度化や複雑化に対処できる知識・技術の修得、科学的根拠に基づいた判断力・思考力が看護職に求められるようになってきた。複雑で多様な医療・看護現場や、変化し続ける地域社会で適切に対処できる看護職を養成するため、徳洲会グループは同大を設置することとした。

大学周辺MAP 大学周辺MAP

同大の卒業要件を満たすことで、看護師、保健師の国試受験資格を得られる(保健師は選択制で、保健師課程の科目を履修することが必要)。保健師課程を設けるのは、高齢者の健康の保持増進、疾病悪化予防や見守り、生活支援など地域で活動する保健師を輩出することで、元気な高齢者を増やし健康な街づくりに貢献することができるためだ。計画では保健師課程の履修者は1学年につき20人を上限とする。

教育課程は「基礎教養科目」、「専門基礎科目」、「専門科目」の3つの科目群で編成する。

基礎教養科目は「人間の理解」、「コミュニケーションの方法」、「科学的探究」、「社会と文化」、「運動とレクリエーション」の5分野で構成。哲学的思考を基盤に豊かな人間性と教養を培い、高い倫理性を育て、品格を備えた看護専門職者を養成する。「社会と文化」の分野のなかには、ご当地の「鎌倉の文化と歴史」を学ぶ科目を設ける。

古都・鎌倉のシンボルである高徳院の大仏 古都・鎌倉のシンボルである高徳院の大仏

専門基礎科目では「人体の構造と機能」、「健康障害と回復」、「健康支援と社会システム」の3分野を設置し、看護学の基盤となる人体の形態・機能を理解し、健康障害を起こす要因や障害・疾病に陥った時の人体の状況、社会環境と人々の健康とのかかわりを学ぶ。

専門科目では「基礎看護学」や「成人看護学」、「老年看護学」、「母性看護学」、「小児看護学」、「精神看護学」からなる「領域別科目」に加え、「在宅看護」、「看護研究」、「島嶼(とうしょ)看護」、「災害看護」、「看護管理」、「国際看護」、「救急看護」などからなる「統合科目」の履修を通じ、看護専門職として必要な専門的知識・技術を修得する。保健師課程では、これらのほかに公衆衛生看護学を学修する。

グループワークや双方向授業を積極的に取り入れ、学生に課題を発見させて、ひとりで考え、ふたりで対話し、教室全体での討論をとおし、自分で最適解を発見する能力の養成に力を入れる。

1年次から4年次にかけ、講義や演習で得た知識・技術など看護実践能力を発揮できるよう、学年ごとに段階的に実習科目を設置。臨地実習は神奈川県下にある徳洲会グループの湘南鎌倉病院、湘南藤沢徳洲会病院、大和徳洲会病院、茅ヶ崎徳洲会病院、日野病院や介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、訪問看護ステーションなどで行う。保健師課程の実習では、地元の保健所をはじめ企業や小学校、中学校、高等学校で実施する計画だ。

また、優秀な学生を支援するため奨学金制度を設ける予定。条件など詳細については現在、検討中だ。なお、カリキュラムなどは今後、変更の可能性もあるという。

「自分で考える力」養う
荒賀・大学設置準備室長に聞く

「品格ある看護師を育成したい」と荒賀室長 「品格ある看護師を育成したい」と荒賀室長

湘南鎌倉医療大学(仮称)学長に就任予定の荒賀(あらが)直子・同大設置準備室長に、育成する看護師像や大学の特徴などを聞いた。

―どのような看護師を育成したいですか?

「看護知識・技術はもちろんですが、人としてのマナーや常識をもって他人に接することのできる人材を育てたいと考えています。医療職は、とくに高い倫理性が求められますので、そうした面でも社会の期待に応えられる人材を輩出したい。目標は深い知識や高い技術を身に付けた品格ある看護師です。必要なケアを行うだけでなく、患者さんがホッとするような言葉遣いや所作を身に付けてもらいたいです」

―そのほかには?

「看護の実践現場でかかわる人たちと十分なコミュニケーションが取れ、多職種連携のなかで看護の専門的役割を果たすことができる看護師、修得した最新の看護学の知識・技術をふまえ、科学的根拠に基づいた判断をもって看護実践などができる看護師です」

―カリキュラムの特徴は?

「地域包括ケアシステムの構築に向けて、看護師も地域に出て役割を果たしていくことが求められています。地域に出た看護師の業務を理解し、より広い視野を得るために、専門基礎科目のひとつとして『公衆衛生看護学概論』を必修にします。さらに、専門科目として座学の島嶼看護の科目も用意しました。島嶼看護の知識は少子高齢化、人口減が起こっている日本では、さまざまな地域で応用可能と考えます」

―授業では何を大切にしますか?

「“考える力”を養いたい。自分で考え工夫することのできる看護師です。目の前の事象に対応するだけでなく、問題の原因をどうやったら取り除くことができるかを考えられる看護師に育ってほしい。そのためにグループワークに加え、対話や討論など双方向の授業スタイルを取り入れていきます」

今日ホームページ開設

ホームページのトップ画面 ホームページのトップ画面

湘南鎌倉医療大学(仮称)のホームページが11月12日にオープンする(URL:https://www.skuniv.jp/)。①INFORMATION(大学概要)、②LOCATION(周辺紹介)、③ACCESS(アクセス)、④CONTACT(お問い合わせ)などがコンテンツで、直感的に理解しやすい構成となっている。また、写真を多く掲載し、歴史や自然豊かな環境で充実したキャンパスライフを送れることをアピールしている。

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