2018年(平成30年)8月20日 月曜日 徳洲新聞 NO.1147 一面
NPO法人ホスピスのこころ研究所
設立で記念講演会
前野・札幌南徳洲会病院総長
札幌南徳洲会病院の前野宏総長はNPO法人「ホスピスのこころ研究所」を設立した。緩和ケアの精神を探求し、地域社会に広く認知してもらうのが狙い。設立を記念し、札幌市内で講演会を開催した。(関連記事あり)
対談で多様なテーマをもとに意見を交わす前野理事長(右)と下稲葉会長
NPO法人ホスピスのこころ研究所は、研究活動や講演活動、教育活動などを通じ「弱さに仕える」という緩和ケアの精神を再定義するとともに、医療従事者はもちろん、一般の方にもその精神を広めることを目的としている。
理事長は前野総長、副理事長は札幌南病院の四十坊克也院長と洞爺温泉病院の中谷玲二・理事長兼院長。また、淀川キリスト教病院グループの柏木哲夫理事長が顧問を務める。
医療従事者のみならず一般も多数参加。講演を聞き涙を見せる参加者も
最初の活動として、札幌市内で設立記念講演会を開催。約200人が参加した。道内の徳洲会病院職員の姿も見られた。会の冒頭、前野理事長が「ホスピスのこころ研究所創設とその目指すもの」と題し基調講演を行った。
前野理事長はホスピスの心を「ホスピス・緩和ケアの歴史のなかで受け継いできた精神、本質、真髄といった事柄」と定義。また回診を座って行うことやチームで取り組むことなどを挙げ、ホスピスの根底には“平等意識”があることを強調した。これらをふまえ、ホスピスの心は「医療の原点」とし、「終末期だけでなく、医療全体に良い影響をもたらす」と考えていることを明かした。
会の前に、地元のNPO 法人アンサンブルグループ奏楽が美しい音色で参加者を歓迎。終末期の患者さん宅でミニコンサートを行うことも
その後、外部講師として社会医療法人栄光会の下稲葉康之会長(栄光病院名誉ホスピス長)が「“ホスピスのこころ”~温かいおもてなしのこころで仕える~」をテーマに特別講演。経験したエピソードを交えながら、コミュニケーションの重要性や、死別をふまえた宗教的ケアなどについて説明した。
最後に前野理事長と下稲葉会長が対談。宗教的ケアの可能性に話題が及ぶと、臨床宗教師の支援などについて意見を交わした。四十坊院長が挨拶し、閉会した。