徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2017年(平成29年)8月14日 月曜日 徳洲新聞 NO.1095 三面

初の地域連携セミ開催
より安全なCVポートを
テーマに吹田徳洲会病院

吹田徳洲会病院(大阪府)は「より安全なCVポート(皮下埋め込み式の中心静脈カテーテルのルート)の造設と管理」をテーマに初の地域連携セミナーを開催した。交流をとおし、どのような医療が求められているか探るのが目的で、医師、看護師ら29人が参加。より安全なCVポートの造設・管理のノウハウを学ぶとともに、その後の懇親会で診療や看護上、気になる点などを相談し合った。

より安全なポート造設術を紹介する吉川部長 より安全なポート造設術を紹介する吉川部長

CVポートは、経口による栄養補給が難しい患者さんに静脈を通じ高カロリーの輸液をしたり、化学療法実施の際に抗がん剤を投与したりするのに使用する一般的な医療機器のひとつ。しかし、日本医療安全調査機構によると、2015年10月からの1年3カ月の間に中心静脈穿刺(せんし)合併症による死亡事例は10例に上っており、同会開催に尽力した北田文則・副院長兼産婦人科部長は挨拶のなかで、合併症を完全になくすことはできないものの、より安全な方法を探る必要があることを強調した。

同セミナーは2部制で、第1部では吉川清・消化器外科部長が合併症の少ないCVポート造設術を、第2部では長濱美香子・化学療法センター看護師が感染や液下不良、ピンチオフ(カテーテルの閉塞や損傷)などの起こりにくいポート管理術をテーマにそれぞれ講演。

吉川部長は同ポートを用いることで長期間、安定して栄養や薬剤を投与することができる一方、ポート造設時に誤って動脈や肺を傷つける可能性があることから、同院では、これら二大合併症が起こらない橈側皮(とうそくひ)静脈カットダウン法(腕の付け根のくぼみを切開し血管を直視下で確認してカテーテルとポートを埋め込む方法)を採用していることを紹介。動画を用いて、造設術の具体的な手技を解説した。

長濱看護師は合併症の起こりにくい穿刺のコツなど披露。また「輸液や薬液を投与する際の穿刺点を毎回少しずつ変えることで、感染リスクを低減できます」と注意ポイントを示した。

その後はハンズオンセミナーでポートを手に、穿刺法や針の抜き方などを学んだ。きららリハビリ訪問看護ステーション(ST)の久保田牧子看護師と中島るり子看護師は「訪問看護では、すでにポートが入った状態の患者さんしか見ません。これまで見ることができなかった実際のポートに触れることができて良かった」と笑顔。

長濱看護師(右から2人目)はハンズオンセミナーで穿刺のコツを紹介 長濱看護師(右から2人目)はハンズオンセミナーで穿刺のコツを紹介

懇親会では、吹田病院の金香充範院長と松宮清美・副院長兼泌尿器科部長が登壇した。ともに地域の医療機関との親交を重視していることを強調し、今後もこうしたセミナーを開催する考えを示した。

ツインズリハビリ訪問看護STの星加静枝管理者(看護師)は「次回は失敗例など現場での体験談も聞きたい」、訪問看護STさとの福家三千範管理者(看護師)は「病院ごとに少しずつ見解が異なるので、徳洲会病院の治療・看護内容や使用材料などを知りたい」と意欲的で、次回開催に期待を寄せていた。

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