徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2017年(平成29年)8月14日 月曜日 徳洲新聞 NO.1095 三面

徳洲会 栄養部会が2年ぶり
全国責任者研修会開く
学術発表など行う

徳洲会栄養部会は大阪府内で2日間、全国責任者研修会を開いた。同研修会の開催は2年ぶり。徳洲会グループ病院とブロック別介護リーダーの管理栄養士を中心に、約90人が出席した。経営に関するプログラムから学術的な発表まで、多岐にわたる内容を学ぶとともに情報交換にも努め、充実した時間を過ごした。

「課題の共有や情報交換が図れたので、ぜひ来年も」と鑓水部会長 「課題の共有や情報交換が図れたので、ぜひ来年も」と鑓水部会長

まず一般社団法人徳洲会栄養部会の鑓水弘樹部会長が栄養部会の課題と今後について説明した。課題では原価管理の必要性を指摘。グループ全体の給食材料費の収支バランスについて病院個別の実態を挙げ、コスト削減の努力を促した。具体的には廃棄ロス、ポーションロス(余分な調理)、消耗品、備品の見直しなどを挙げた。

病院食の質を一定に保つための統一献立にも言及。施設間の基準の統一、食材の共同購入、人員配置の適正化、厨房人材教育や交換研修の円滑化などメリットを提示。まずはブロックごとに地域性を生かした基本献立を考えることから始める意向を示唆した。

電子カルテのマスター統一にもふれ、食材・料理マスターの統一は、食材の標準化、受発注システムの確立、栄養管理計画書や食事箋といった帳票の標準化などにつながり、業務の簡略化・効率化が期待できるとした。

最後に、責任者や新人など人材育成も部会の重要なテーマと強調、注力していく方針を表明。出席者に積極的な姿勢で部会の運営に協力するよう呼びかけた。このうち原価管理については「今年度中に結果を出すため、強い姿勢で臨む」と決意を示した。

この後、東京西徳洲会病院の細田実・栄養管理室副主任が職務分掌、松井美由紀・副部会長(札幌東徳洲会病院栄養科室長)が各施設の栄養部門の損益の現状と今年度の目標、八尾徳洲会総合病院(大阪府)の小山洋史・栄養科副室長が電子カルテシステムをテーマに講義した。

このほか部門別損益の考え方、厚生局の適時調査・個別指導の状況などの説明が行われた。

外部から講師を招き、スチームコンベクションの活用をテーマとした講演会も実施。スチームコンベクションとは、水蒸気と熱風を活用して調理する「多機能加熱調理機器」。焼く、蒸す、煮るなど加熱調理の多くを1台で賄える。

講演ではマンパワー不足や食材費の高騰、個別対応の増加などを背景に、さまざまな場所で調理システムの見直しや盛り付け・配膳業務の合理的な改善が求められていることを説明、ひとつの解決手段としてスチームコンベクションの活用法を提示した。

講義や学術発表では活発に議論 講義や学術発表では活発に議論

2日目は自己啓発と部門育成をテーマとした講義を実施。メディカルサービス法人の見直しを図ったことなど徳洲会グループの現状と今後の方向性を示した。マネジメントについても触れ、食材料費に関係する金額の把握や労務管理を徹底するよう出席者に注意した。

感染対策と法令順守の講義も実施。感染対策では今年5月に徳洲会グループの感染部会が立ち上がり、栄養部会から榛原総合病院(静岡県)の佐藤龍二・栄養科主任がかかわることを報告。法令順守については栄養室の不正防止と管理徹底を実践するため、3つの不正リスク(動機、機会、正当化)のうち、とくに機会を与えないように注意を促した。

後半は学術発表会を行い、シンポジウムでは鹿児島徳洲会病院の松元めぐり栄養管理室主任が「下痢対応方法と経管栄養剤の統一化に向けた現状調査」をテーマに報告。グループの各病院に実施した調査結果を示し、経腸栄養の患者さんに下痢症状が見られる時、適切な対応がとれるよう今後、フローチャートの作成や共通の下痢評価方法の確立を検討しているとした。

細田副主任は「糖尿病患者への栄養指導効果」と題し、グループ病院で集まった症例の分析結果を発表。指導回数が多いほどHbA1cやBMIの改善が見られ、改めて指導の継続性が重要であることを指摘した。

一般演題は「栄養アセスメントに関わる介護職員の意識調査」(樋口晶代・介護老人保健施設八尾徳州苑栄養科主任)、「糖質制限食の改善から改革へ」(高野富久美・宇和島徳洲会病院栄養科主任)、「透析患者の栄養評価後の栄養指導介入」(小山副室長)、「肝硬変患者におけるサルコペニアの検討」(櫻井聖子・湘南鎌倉総合病院栄養管理センター主任)。

最後に食中毒や応援・転勤に関する協議も行った。鑓水部会長は「責任者が変わっている施設もあり、徳洲会全体の方向性や課題を部会全体で再確認できて良かった」と手応えを口にし、研修会を毎年開催していく意欲を見せた。

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