徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2015年(平成27年)12月7日 月曜日 徳洲新聞 NO.1009 一面

第3回ロボット支援手術懇話会
データ集積・分析へ

「徳洲会全体の症例データ分析も行いながら手術成績の向上を目指していただきたい」と安富祖・副理事長 「徳洲会全体の症例データ分析も行いながら手術成績の向上を目指していただきたい」と安富祖・副理事長

徳洲会グループは11月22日、都内で第3回ロボット支援手術懇話会を開催した。病院間の情報交換や技術交流を通じ、グループ全体のダヴィンチ手術の成績向上を狙うのが同会の目的だ。

発起人である一般社団法人徳洲会の安富祖久明・副理事長をはじめ、ダヴィンチ導入病院の泌尿器科医を中心に12病院から計23人が参加した。

安富祖・副理事長は冒頭、「徳洲会は現在、13台のダヴィンチを保有し、症例数は約1200件にのぼります。症例データの収集・分析もしっかりと行いながら、手術成績の向上を目指していただきたい」と呼びかけた。

続いて湘南藤沢病院の吉田副院長が徳洲会全体の状況を報告し、10月末時点でダヴィンチ手術の症例数が累計1189例に上ることを明かした。このあと同院の吉村一良ロボット手術センター長が、ダヴィンチによる前立腺全摘除術でのリンパ節廓清(かくせい)の手技動画を供覧し、手術のポイントを解説した。

千葉西総合病院と鎌ケ谷病院の両泌尿器科は地理的な近さもあり緊密に連携。千葉西病院の立川隆光・泌尿器科部長(副院長)は、鎌ケ谷病院でダヴィンチ手術を行い、ダヴィンチを導入していない千葉西病院では開腹手術を行う両構えの体制で取り組んでいることなどを説明。

続いて鎌ケ谷病院の木下貴之・泌尿器科部長は15年10月までに実施したダヴィンチによる前立腺全摘除術180症例をふまえ、手術時間や術後の経過などを発表した。

グループ全体の症例データを集積・分析していく方針を決定 グループ全体の症例データを集積・分析していく方針を決定

岸和田徳洲会病院の西畑雅也・泌尿器科部長兼ロボット手術センター長は同院での困難症例などを取り上げ、対処方法を紹介。中部徳洲会病院の翁長朝浩・泌尿器科部長は12年8月にダヴィンチ手術を開始して以降の100症例について手術成績を紹介。尿禁制(尿失禁がない状態)率改善の工夫なども披露した。

6月に新規オープンした武蔵野徳洲会病院(東京都)泌尿器科に診療協力する帝京大学医学部附属溝口病院の永田将一講師は、14年から同院で取り組むダヴィンチ手術の治療成績を発表。同院の加納英人助手はダヴィンチ手術群とMIES(ミニマム創前立腺全摘術)群に関して尿禁制の観点から比較検討結果を報告した。また東京西徳洲会病院に診療協力する杏林大学医学部の桶川隆嗣教授も同大付属病院での豊富な症例に基づく多数の的確なコメントを寄せた。

湘南鎌倉総合病院の三浦一郎・泌尿器科部長は自院の手術成績、松原徳洲会病院の西田剛・泌尿器科部長は周術期成績と術後尿失禁の検討を紹介。

各発表の合間には積極的に質疑応答を行うなど会は盛況。後半には今後の方針などについて意見交換を行い、来年以降も年1~2回の懇話会を開催したり、ダヴィンチ導入施設での手術ライブ見学を行ったりする方針で合意。グループ全体の症例データを集積・分析していくことも了承した。

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