2020年(令和2年)3月16日 月曜日 徳洲新聞 NO.1227 一面
業務改善発表会に22演題
リハビリセンター1位
業務改善発表会で好成績を収めた吉﨑室長(左)と奥村主任
鹿児島徳洲会病院は院内で業務改善発表会を行い、各部署から22演題の発表があった。そのなかで1位にはリハビリテーションセンターの奥村健介主任(作業療法士=OT)による「早期加算・初期加算の算定率の明確化と向上」、2位には同じくリハビリセンターの吉﨑智洋室長(OT、認知症ケア専門士)による「業務の効率化、サービス内容の充実を目的に利用者アンケート調査を実施、業務改善を図る」が選ばれた。
奥村主任の発表では、2017年から導入した病棟担当制に関し、導入前後の初期加算と早期加算の算定数・算定率を算出したうえで、人員配置の妥当性を検討した。病棟担当制とは、各病棟に専属のセラピストを配置することで、入院後早期かつ集中的にリハビリを提供できる取り組み。同院では17年に一般病棟(急性期・障害者)を2グループに、18年からさらに4グループに分け、それぞれ人員配置した。
結果、16年度と比較し、初期加算と早期加算の算定数・算定率とも19年まで右肩上がりとなり、1人当たりの診療報酬点数も上昇した。今後は「急性期を過ぎたリハビリ患者さんの満足度や対応について検討が必要」と課題を提示しながらも、「早期にリハビリ介入することで患者さんの回復が早くなり、患者さんの相談窓口がわかりやすくなったことで早期対応もできるようになりました」とアピールした。
吉﨑室長の発表では、利用者さんへのアンケートをもとにした業務の効率化、サービス内容の充実に関し報告。アンケートではリハビリ内容や入浴時の対応、食事の内容には高い満足度が得られたものの、午前の活動、午後の活動は満足度の低い結果になり、原因として「マンネリ化」が考えられた。
スタッフで業務改善会議を開催したうえで、改善活動を実施。午前の活動では、遊びのバリエーションを増やして、利用者さんに選択を促すように工夫、午後の活動では、昼休みに集団リハビリ運動を導入するなどした。1カ月後に同様のアンケートを行った結果、満足度が向上。「スタッフのモチベーションも上がりました。今後はさらに利用者さん一人ひとりの満足度と意欲を高めていけるような取り組みを続けていきたい」と意欲的だ。