徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(令和元年)11月4日 月曜日 徳洲新聞 NO.1209 三面

湘南藤沢病院
JCI更新に合格 来年 徳洲会3病院が取得へ

湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)は国際的な医療機能評価であるJCI認証の更新審査に合格した。JCI認証は主に患者安全や医療の質改善の観点に基づき、14のカテゴリ・1160におよぶ審査項目からなるなど、高いハードルをクリアしなければ取得できない。同院は2016年に初取得、認証期間の3年が経ち、更新時期を迎えていた。徳洲会グループでは現在8病院が同認証を取得しており、来年さらに3病院が取得を計画している。

認証状を手に笑顔の宗像院長

湘南藤沢病院の宗像博美院長は「全職員の力とチームワークで無事、更新できました。日々の業務を行いながら審査の準備に取り組んできましたので、大変な面もありましたが、JCI認証は患者安全や医療の質の改善などを科学的に追求する病院づくりに資する第三者評価です。苦労しても取り組む価値はあると思います。今後も気を抜かずに、より良い病院づくりに邁進(まいしん)していきい」とアピール。

同院は8月26日から30日までの5日間、更新審査を受けた。認証期間は8月31日から3年間。

審査では米国のJCI本部から医師、看護師、施設・管理担当の計3人のサーベイヤー(調査員)が同院を訪問。患者さんの入院から退院までをトレース(追跡)する形で、患者確認、診療記録の作成、転倒転落リスクをはじめとするさまざまなアセスメント(評価)などが適切に実行されているかを、各種書類の閲覧や職員への口頭での質問を通じ、徹底的に確認する。施設や設備に関しても安全や感染予防の観点から適切に管理しているか審査を行う。

同院のJCI事務局の責任者を務める大橋恵・国際医療支援室主任は「今回は更新審査でしたので、3年前の初取得以降、PDCA(計画、実行、確認、改善)サイクルが回っているかを確認しながら挑みました。徳洲会グループでJCI認証取得病院が増えてきたため、病院間で情報共有することによって、現場の負担を減らしながら準備を進めることができました」と振り返る。

5日間の審査を乗りきった病院スタッフら(前列右から2~4人目はサーベイヤー) 5日間の審査を乗りきった病院スタッフら(前列右から2~4人目はサーベイヤー)

同院は初受審に向けた準備の際には、カテゴリごとにコアメンバーが集まり、進捗(しんちょく)状況の確認や行動計画の周知などを行うミーティングを開いていた。だが、院内には医療安全管理委員会や感染予防対策委員会など、JCIの各カテゴリと活動内容が重複する委員会がすでに存在。このため、初回のJCI認証取得以降、院内の主たる委員会活動のなかで、JCI関連のミーティングも行えるように組織の整理を行うなど、効率を高める措置を講じてきた。

なお、患者目線の体験価値向上が昨今、世界的に注目されるテーマとなってきていることを反映し、今回の更新審査では初回審査との違いも見られた。入院患者さんの満足度を測るためのサーベイヤーによる“患者インタビュー”では、以前は病院があらかじめ指定した患者さんにインタビューを行っていたが、今回はサーベイヤーが患者さんを指定する“抜き打ち”形式で実施。患者さんにとっての体験価値を重視する流れが強まっている。徳洲会グループでは東京西徳洲会病院、千葉西総合病院、八尾徳洲会総合病院(大阪府)が来年、JCI認証の取得を目指し、本審査を受審する計画がある。

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