2019年(令和元年)9月9日 月曜日 徳洲新聞 NO.1201 三面
ガバナンス 徳洲会介護部門が全国会議
強化に向け情報共有
組織立った運営を呼びかけ
徳洲会グループ介護部門は7月27日、千葉県で全国会議を開いた。介護老人保健施設(老健)や特別養護老人ホーム(特養)など、主に施設系サービスの管理者ら約100人が出席し、ガバナンス(組織統治)強化やコンプライアンス(法令順守)徹底について情報共有を図った。
緊張した表情で会議に臨む各施設の管理者
会の冒頭、社会福祉法人湘南愛心会(神奈川県)の塩野正喜理事長が挨拶。あらためて「ガバナンスを強化しグループとして成長」していく必要性とともに、人材育成の重要性を強調した。
一般社団法人徳洲会(社徳)の福島安義・副理事長は徳洲会グループの介護事業の展望について講義。有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など「高齢者の住まい」の充実に取り組んでいく方針を示し、現在、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)、中部徳洲会病院(沖縄県)、野崎徳洲会病院(大阪府)の周辺地域で検討していることを明かした。他に北海道、宮城県、埼玉県、千葉県、山梨県などでも候補となり得る地域があることをを示唆し、「皆さんの地域でも状況を確認してください」と呼びかけた。
また、ガバナンスの強化にも言及。一定レベル以上の事故発生時の本部への迅速な報告、感染対策での関連病院などとの連携強化を促した。コンプライアンスの徹底として、ハラスメントや情報管理に対する注意喚起も行った。
このほか、社徳建築部の柳弘之部長が築20年以上経過している16の介護施設で改修工事の調査・施工を進める方針を示し、すでに老健秋名の郷(鹿児島県)、老健千葉徳洲苑、老健あいの郷(埼玉県)が着工、年間4~5施設で改修計画を検討していることを明かした。
社徳医療安全・質管理部の野口幸洋係長は職員満足度調査について説明。試験的に実施した病院職員へのアンケート調査結果を示し、今後は介護職員にも実施し、事故のリスク低減や離職率防止につなげるとした。また、感染管理部会事務局員の立場から、感染症の対応についても説明。麻疹の流行をふまえ、関連病院の協力を得ながら検査・ワクチン接種を強化することなどを示した。
社徳法務部の八木圭太郎部長は、不正防止の観点から介護施設や診療所などでも組織立った内部監査を行っていくことを説明。関連病院の総務・経理部署、介護部会、本部から計4~5人で行い、あわせて関連病院の責任体制強化を図る意図も明かした。
社徳の奈良原啓司・事務部長代理は介護保険情報、館山裕司・事務次長は経理部門の留意事項を解説。外部講師として、日本介護福祉経営人材教育協会の星野光彦・事務局長が民間資格の「介護福祉経営士」について紹介した。