徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(令和元年)9月9日 月曜日 徳洲新聞 NO.1201 二面

病気のはなし…新連載①
下腿の浮腫が典型的症状 ネフローゼ症候群

阪神甲子園球場で今夏開催された第101回全国高等学校野球選手権大会は大阪府代表の履正社高校が初優勝して幕を閉じた。大会中、ある指定難病を抱えながらも試合に出場、活躍した選手が話題になった。その選手が患っていたのは指定難病のネフローゼ症候群。どんな疾患なのか。

武蔵野徳洲会病院(東京都)の鈴木洋通院長(専門は腎臓内科)は「尿中に大量のタンパク質が出てしまう疾患の総称です。基準は1日当たり3.5g以上。典型的な症状としては主に下腿(かたい)に浮腫ができます」と説明する。先天的な罹患(りかん)者がいるほか、小児、成人を問わず発症するという。

同症候群は、原因疾患が明確ではない一次性ネフローゼ症候群と、糖尿病やウイルス感染症など原因疾患がある二次性ネフローゼ症候群に分けられる。一次性も病型はさまざまで、微小変化型、膜性腎症、巣状分節性糸球体硬化症、先天性・乳児ネフローゼ症候群などがある。「若年層の発症の多くは微小変化型で、今回の球児も恐らくそうでしょう。診断は腎生検で行い、治療は主にステロイドを投与します。病型によって予後(治療経過の見とおし)はまちまちですが、微小変化型は比較的良好です」(鈴木院長)

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