徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(令和元年)6月10日 月曜日 徳洲新聞 NO.1188 一面

病院機能評価の付加機能
南部病院がリハビリで認定
徳洲会グループ初

南部徳洲会病院(沖縄県)はリハビリテーション(回復期)で、病院機能評価の副機能評価、付加機能評価の認定を受けた。リハビリで認定されたのは徳洲会グループで初。同院はグループ内で早くからリハビリに注力し、2010年には回復期リハビリ病棟(41床)を開設。同病棟の在院日数や在宅復帰率は全国平均を上回り、今回、認定されたことで、あらためて同院のリハビリの質の高さが証明された。リハビリテーション科の松原弘明部長は「疾患の治療だけでなく、患者さんの人生そのものを考え、今後も精進していきたい」と意欲的だ。

「患者さんの人生を考えリハビリ」

「今後も良いリハビリを」と南部病院スタッフ(後列左から4人目が松原部長) 「今後も良いリハビリを」と南部病院スタッフ(後列左から4人目が松原部長)

副機能評価、付加機能評価は日本医療機能評価機構が行う病院機能評価の一部。病院機能評価は、医療の質や組織マネジメントについて第三者が審査し「病院の質改善活動を支援するためのツール。本体審査と付加機能評価に分けられ、本体審査は、さらに主たる機能と副機能に分けられる。各カテゴリーを自由に受審することはできず、付加機能は副機能、副機能は主たる機能を受審し、「一定の水準を満たした病院」として認定されていなければならない。認定期間はいずれも約5年。

主たる機能には一般病院1~3、リハビリ病院、慢性期病院、精神科病院、緩和ケア病院があり、病院と評価機構の合意の下で該当する機能を決定、受審する。副機能は、それら主たる機能以外の重要な機能を指す。ひとつに限らず複数を同時に受審することが可能だ。

付加機能は、本体審査とは別に専門領域で、より高い水準で評価を行う。現在、救急医療機能、リハビリ機能(回復期)の2種類が設けられている。このうち、リハビリ機能(回復期)については、本体審査の主たる機能もしくは副機能でリハビリ病院を受審し、かつ回復期リハビリ病棟入院料の施設基準を満たしてなければ、受審できない。

南部病院は昨年10月にリハビリの副機能と付加機能を受審。松原部長を中心に、回復期リハビリ病棟患者さんにかかわる多職種が対応した。上地利明リハビリ副室長(理学療法士)は「きっかけは、徳洲会グループリハビリテーション部会顧問の皆川晃慶先生から勧められたことです。試行錯誤しながら準備を進めましたが、ふだんどおりを意識して審査に臨みました」と振り返る。

審査はそれぞれ1日ずつ実施。サーベイヤー(審査員)が病院を訪れてから、最後に講評・意見交換を行うまで、審査は副機能で午前9時から午後4時、付加機能で午前8時45分から午後4時半と8~9時間に及んだ(表)。

南部病院に届いた付加機能の認定証 南部病院に届いた付加機能の認定証

「副機能はリハビリに関するシステムの有無など、主にスキームの確認でしたが、付加機能は、より専門的な観点でリハビリをチェックされるなど、提供するサービスはもちろん、カンファレンス(会議)にサーベイヤーが立ち会うなど運用面まで質が問われました」(上地副室長)

グループ内に前例がないこともあり、「不安だった」(上地副室長)が、今年に入り認定証を受け取った。同病棟の友寄寿美子・看護師長は「全国の回復期リハビリ病棟のなかで当院は在宅復帰率や在院日数、日常生活機能の改善が平均以上。良いリハビリを提供している自負はありました」と安堵(あんど)の表情。

しかし、課題も残っている。リハビリに注力する病院のなかには、患者さんの在宅復帰を想定し、ベッドのそばに家具や新聞・雑誌などを、あえて置くケースがあるが、南部病院では衛生面などの観点から、ベッドの周囲にはベッドサイドテーブルなど最低限の物しか置いていない。友寄・看護師長は「審査の際に、病棟に生活の質感がない点を指摘されました。今後、患者さんの自立を支援する環境をいかに整えるかが課題です」と明かす。

松原部長も課題に“地域包括ケア病棟とのすみ分け”を挙げ、「必要な人に必要なリハビリを提供できるよう、今後はリハビリ専門医がしっかり患者さんを見極めていかねばなりません。疾患のみならず、患者さんの人生まで考えてサポートしていきたいです」と語気を強める。

上地副室長は回復期リハビリ病棟の開設が決定してから、これまで関係者から多くのサポートを受けたことに謝意を表明。「一般社団法人徳洲会の安富祖久明・副理事長、皆川顧問、当院の赤崎満院長、玉那覇栄恵事務長、友寄・看護師長など、誰かひとりが欠けても今はありません。感謝しながら、まだ見ぬ患者さんのためにも今後もレベルアップを図っていきます」。

表 南部病院が受けた審査の主な内容

副機能 付加機能
書類確認 典型的な症例のサマリーやケア手順のマニュアル、会議議事録など 院内見学 病棟、訓練室
書類確認 活動記録など
病院概要説明 病院の概要や副機能の位置付け・特徴など 病院概要説明・面接調査 回復期リハビリ病棟の運営や中心スタッフの専門性などの確認
病棟概要確認 病棟やナースステーションのラウンドなどを通じて、ケアプロセス調査の際に参考とする情報(療養環境など) ケアプロセス調査 外来から退院までの流れに沿って各職種の専門性やチーム一体となったリハビリ・ケアなどの確認
ケアプロセス調査 外来から退院までの一連の診療・ケアの状況を典型的な1 症例などで確認 カンファレンスの実施 患者さんの課題に対して多職種が協議し、その結果、各職種の治療、リハビリ・ケア、退院計画がどう見直され、共有を図っているかの確認
外来訪問 副機能に関する外来診療・ケアなどの実践状況 部署間訪問 各部署の医療安全・感染制御に関する取り組み、医療機器・介護用具・補装具などの適切な使用の確認

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