徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(令和元年)6月10日 月曜日 徳洲新聞 NO.1188 三面

患者目線の価値向上へ
鈴木・徳洲会理事長

「患者さんの体験価値を高めることが重要」と鈴木理事長 「患者さんの体験価値を高めることが重要」と鈴木理事長

一般社団法人徳洲会の鈴木隆夫理事長は徳洲会グループの今後の運営方針について説明した。まず、世界の医療の潮流は、病を治すことから、生きる価値を高める行動に変容してきていると言及。具体例として2013年に米ハーバードビジネススクールのマイケル・ポーター教授が中心となり、発足したICHOM(国際医療成果測定協会)を引き合いに出した。

同協会は、患者さんからの報告によるアウトカム(成果)と臨床上の成果を、患者さんの負担と診療に費やした費用で割り、Value(価値)を導き出すことを目標に掲げている。

患者報告アウトカム(PROMs)には、退院3週間後の日常生活への支障、退院1週間後の精神状態、公共交通機関の利用に問題はないか、手術1年後のQOL(生活の質)、手術1年後の息苦しさ、手術1カ月後の可動域、手術3カ月後の仕事への影響、手術3年後の痛みのスコア――など患者目線の質問項目が並ぶ。

同協会発足の背景には、医療の質の向上と低価格化により、患者さんが真に求める価値を生み出し、患者さんに選ばれる存在になることが、医療界に必要との考え方がある。

産業界では製品の品質向上と価格に関して、企業間で競争原理が働いているが、医療界にもこうした原理を導入し、Pay for value(価値に対しての支払い)を実現するのが狙いだ。

先頃、同協会の国際会議がオランダで開催され、43カ国から1,200人が参加した。このうちアジア系は20人程度で、日本からは徳洲会職員2人、製薬会社社員1人が参加した。EU(欧州連合)では半数の加盟国がPay for valueを来年開始する予定だ。徳洲会では世界の医療界の新しい流れに対応するため、同協会の測定方法を用い徳洲会グループ病院のデータを収集、各国医療機関のデータと比較、分析し、グループ病院の改善に役立てていく方針。

鈴木理事長は「ベッド数が多い、最新の医療機器が多くそろっている、多くの診療科を擁していることは、患者さんにとって本当に価値のあることでしょうか。医療提供者中心ではなく、患者目線の価値を追求する時代が到来しました」と安心、安全、親切で卓越した医療を提供し、患者体験価値を高めていく重要性を強調した。

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