徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2018年(平成30年)8月13日 月曜日 徳洲新聞 NO.1146 二面

便失禁は珍しい病気ではない!?

尿失禁のためのおしめのCMが大量にテレビに流れているが、一方で便失禁に悩む人も少なくない。成田富里徳洲会病院(千葉県)の村山弘之・外科部長は「海外では70歳以上の高齢者の7~8人に1人が便失禁を抱えているというデータがあり、日本でも患者さんが増えている状況下にあります。恥ずかしがらずに、ぜひ受診してください」と話す。

日本大腸肛門病学会は65歳以上の便失禁の有症率が男性8.7%、女性6.6%で、潜在患者数は約500万人。国際失禁会義では肛門失禁と便失禁を分けて定義、便失禁は社会的または衛生的な問題となる液状便または固形便の不随意な漏れとしている。

「欧米では20年前から仙骨神経刺激療法(SNM)という治療法を取り入れています。排便に関連した神経を心臓ペースメーカに似た小型の刺激装置で継続的に電気刺激し、症状の改善を図る治療方法です。日本では2014年4月に保険適用となった外科的療法です。手術は約1時間、数日間の入院が必要ですが、軽度の方であれば括約筋を締める方法で改善が可能です」(村山部長)

便失禁の患者さんは恥ずかしいからと病院を敬遠してしまいがちだが、専門医に相談することが治療の第一歩となることを意識しておこう。

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