2018年(平成30年)7月30日 月曜日 徳洲新聞 NO.1144 四面
特養コスモス苑
看取りで優秀賞
老人福祉施設研究発表会
新井・生活相談員
賞状を手に新井相談員
第37回老人福祉施設研究発表会が札幌市内で開かれ、特別養護老人ホーム(特養)コスモス苑(北海道)の新井元規・生活相談員の発表が優秀賞を受賞した。同会は北海道老人福祉施設協議会が主催するイベントで、道内各地の特養をはじめとする老人福祉施設などが、日頃実践している研究活動や取り組みを発表し、老人福祉の充実と職員の意識の向上を図るのが狙い。
新井相談員は「最期まで特養で看取るということ~苑内葬儀という選択肢~」と題し、自施設の看取り介護について紹介。2001年の開設当初から理念に基づき一人ひとりを尊重しながら、その人らしく最期が迎えられるよう取り組みを進め、10年には看取り介護加算の取得を開始。この5年間は年間平均7~8人の入居者さんを看取っていることを示した。
そのうえで看取り介護の一連の流れを説明。終末期の状態が近いと予測される入居者さんについて、多職種によるカンファレンスを実施し、看取り介護開始後も随時、ケアの見直しや家族への情報提供に努めていること、入居者さんが逝去した時の対応、さらに逝去後に家族へのアンケート調査や多職種によるデスカンファレンスを行い、看取り介護の指針を見直していることなどを提示した。
多くの入居者さんを看取る経過も示し、そのなかで、身寄りの少ない方や家族の希望などにより、施設内で葬儀を執り行う場合があることも紹介。逝去した日を含め、通夜、出棺と3日間を限度に1階会議室を斎場として提供していることを解説した。こうした取り組みを通じ新井相談員は「気持ちの整理やお別れするまでの時間確保につながっている」と指摘。「ご家族、職員双方にとって、より望ましい最期だったのではないでしょうか」とアピールした。
最後に「看取り介護の多様なニーズへの対応が今後、不可欠」とし、「最期の希望にいかに応えていくかという考えを、施設全体で共有していきたい」と締めくくった。
優秀賞を受賞し「苑内葬儀を希望される方は少数ですが、数少ないご希望に施設全体で応えることが、看取り介護の質向上にもつながると考えています」。