2018年(平成30年)7月30日 月曜日 徳洲新聞 NO.1144 四面
リーダーシップなど学ぶ
徳洲会栄養部会
全国責任者研修を開催
徳洲会グループ栄養部会は成田富里徳洲会病院(千葉県)で2日間、全国責任者研修を開催した。グループの病院・介護施設で管理職を務める管理栄養士ら71人が出席し、リーダーシップやマネジメントについて学んだ。建て替えた病院の紹介をはじめ情報交換に努める姿が見られた。2日目の最後には、一般社団法人徳洲会の鑓水弘樹・栄養部会長が今年度中にグループ共通のレシピコンテストを実施する意向を明かした。
研修の目的や意義を説明する鑓水部会長
グループワークは病院と介護施設に分かれ実施
研修は主にリーダーシップとマネジメントをテーマに行った。初日に城西大学薬学部医療栄養学科の加藤勇太助教(管理栄養士)が「栄養部門責任者としてのリーダーシップ論」と題し講義。はじめに管理栄養士と栄養士の違いに触れ、一般的に管理栄養士はクリニカルサービス、栄養士はフードサービスを担う人材とされているが、実際のところ管理栄養士は「患者さんなど対象者のみならず、部門のマネジメント役とリーダーシップを発揮することが求められる」と指摘した。
そのうえで学者の言葉や理論などを引用しながらリーダーシップやマネジメントに言及。リーダーシップとは「集団に目標達成を促すよう、影響を与える能力」とし、認知能力や知性、監督能力、主導性、意欲、正直さ、誠実さ、自信、責任分野に関する専門知識――などを求められる資質として挙げた。PM理論やSL理論なども解説した。
リーダーシップ論について講義する加藤助教
マネジメントについては「人が共同して成果を上げられるよう、強みを発揮させ、弱みを無意味なものにすること」と指摘し、マネジメントの対象には①人材、②物(設備や原材料など)、③金、④情報、⑤時間――の5つを示した。マネジメントのスキルの一例として、カッツモデルを紹介。
テクニカルスキル(業務遂行能力:専門分野の仕事を行う力)、ヒューマンスキル(対人関係能力:相手や集団との関係を円滑に豊かにしていく力)、コンセプチュアルスキル(概念化能力:コンセプトをつくる力)の3つのスキルがあり、監督者層(ロワーマネジメント)、管理者層(ミドルマネジメント)、経営者層(トップマネジメント)のうち監督者層であるほどテクニカルスキル、経営者層になるほどコンセプチュアルスキルが求められると説明。あわせてリーダーとマネージャーの違いにも触れた。
レシピコンテスト開催へ
一般社団法人徳洲会給食事業部の豊島智行次長は衛生管理のポイントを解説
途中、「リーダーやリーダーシップのあり方について考えさせる格好の作品」として、映画を供覧する場面も見られた。最後に具体的なエピソードを交え、リーダーシップ論を展開。
大学で実施している「給食経営管理実習」を紹介し、管理栄養士の立場からチームビルディングを行い、リーダーシップやマネジメントスキルの会得を目的に、グループ分けした学生が1カ月間、学生食堂の厨房で実習している様子を示した。実習終了の際に学生が行ったプレゼンテーションから、リーダーには「長期的な視点、本質を見抜く力」、「泥臭い仕事を率先して行う力」などが必要と強調。「リーダー次第で組織は変わります」と締めくくった。
ハラスメントなど責任者の対応に注意を促す野口係長
講義をふまえ、翌日にグループワークを実施。理想のリーダー像とともに各職場の課題などを話し合った。
座学形式の講義は栄養指導に関する目標管理の決定、衛生管理、電子カルテ共通アプリの使用方法、部門内損益と原価管理などをテーマに実施。一般社団法人徳洲会法務部の野口幸洋係長が「栄養部門責任者としての対応方法」と題し、ハラスメントなどを説明した。
休憩時間には惣菜商品の試食も
部会の体制や教育の方向性を説明する時間や、部会の説明に関するプログラムも設けた。副部会長やブロック長など新体制を紹介するとともに、今後の方向性も示唆。とくに教育に注力していくことを強調し、今年度から教育研修を担うグループを新たに立ち上げたことを報告するとともに、抄録や発表スライドをまとめる力を養い学会発表を積極的に行っていこうと、新人を対象とした発表会を3月に開く予定とした。このほか、新築移転・建て替えを行った病院紹介の時間も設けた。最後に鑓水部会長が今年度中にグループでレシピコンテストを実施する方針を示唆。今年度は各ブロックで最優秀を決め、来年度は全国大会の開催も視野に入れていることを明かし、参加を呼びかけた。