2018年(平成30年)6月25日 月曜日 徳洲新聞 NO.1139 三面
庄内余目病院
救急救命士が実習
3分署から6人受け入れ
病院実習中の救急救命士(左)。写真は末梢静脈路確保に取り組む様子
庄内余目病院(山形県)は地元消防署から救急救命士の再教育病院実習の受け入れを開始した。第1弾として、酒田地区広域行政組合消防署の立川分署、余目分署、松山分署の3分署から2人ずつ、計6人の実習を受け入れた。酒田地区に9つある分署のなかでも、同院への救急搬送の多い分署だ。
同実習の狙いは、救急救命士がこれまでに習得した救急医療の知識・技術を、実習をとおして検証すると同時に、医療機関との連携などについて、さらなる向上を図ること。6人の実習者はローテーションでひとりずつ、月曜から金曜まで5日間、朝から夕方まで病院実習に励んだ。
同院企画課の遠藤豊喜課長は「消防署から病院実習への協力依頼がありました。病院の内側から救急救命士の方たちに当院のことを知っていただくのが大事だと考えます。実習を通じて、あらためて診療機能など知ってもらうことができ、当院にとっても意義のある実習となりました」と話す。
実習場所・内容は、外来処置室と救急外来では外来診察・処置の介助、採血・末梢(まっしょう)静脈路確保、身体所見・バイタルサインの観察、救急搬送時の処置の補助など。
手術室では手術見学と麻酔導入前の呼吸管理の補助、カテーテル検査室では心臓カテーテル検査・治療の見学、内視鏡室では上部・下部内視鏡検査の見学、創傷ケアセンターでは創傷処置の見学、透析センターでは透析療法の見学、高気圧酸素療法室では同療法の見学などを行った。
実習参加者は終了後、「救急外来から心カテ、手術といった一連の流れを勉強でき、救急現場でどのような問診・観察が必要なのか、病院連絡の際には、どのような情報が搬送後に役立つのかがわかり、大変勉強になりました」、「各外来で医師の問診や観察の流れ、救急搬送後の検査など、幅広くかかわることができ、救命士として根本的な部分のブラッシュアップができました」など感想が寄せられ好評だった。