2018年(平成30年)3月5日 月曜日 徳洲新聞 NO.1123 四面
質を担保する仕組みづくり着々
仙台徳洲会病院がISO認証取得
ISO 認証の証明書を手に喜ぶ推進メンバー(左が齋藤係長)
仙台徳洲会病院はこのほどISO9001:2015の認証を取得した。同認証はスイスのジュネーブに本部を置く非政府機関International Organization for Standardization(国際標準化機構)が発行する品質マネジメントシステムに関する規格。審査を経て、基準を満たせば同機構から認証証明書が授与される。有効期間は3年間。
同院は取得の1年前から準備を開始。院長、看護部長、事務次長、経営戦略室長を筆頭に取得のためのコアメンバーを選出するなど体制整備を図り、規定や手順、目標設定と実現するためのPDCAサイクルなど適切な品質管理システムも構築した。コアメンバーのひとり、齋藤行広・企画課係長は「職員にとってISO認証取得は青天の霹靂(へきれき)でした」と振り返る。
2015年に佐野憲院長が着任し、徳洲会グループの方針に従い、一定規模の病院がJCI(国際的な医療機能評価)認証を取得していることから、仙台病院もJCI取得を目指す意向を明示。いきなりJCIに挑むのはハードルが高いため、まずは佐野院長が以前勤務していた松原徳洲会病院(大阪府)で経験のあるISOの認証取得に取り組むことになった。
佐野院長のリーダーシップの下、人員や運用ルールなどを徹底整備。次第に職員の理解も深まっていき、複数の審査を経てISO認証を取得した。現在は齋藤係長のほか、看護師、薬剤師、臨床検査技師、リハビリテーションセラピスト、診療放射線技師の6人が「推進メンバー」となり、年2回の内部監査をはじめ、ISOに関する活動の中心役を担っている。
佐野院長は「ISOは当院の歴代の院長先生方も取り組もうとされていました」と素地があったことを明かしながら、「良い仕組みを導入しただけで、まだまだ改善余地のある病院です」と、さらなる飛躍を誓っている。