徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2018年(平成30年)2月12日 月曜日 徳洲新聞 NO.1120 三面

モーニングレクチャー
感染症診療の考え方
院長らが知識を共有

「感染臓器と原因菌を常に意識してください」と山之上院長 「感染臓器と原因菌を常に意識してください」と山之上院長

セミナー2日目の早朝、院長・幹部ら40人以上が参加するモーニングレクチャーを実施した。外科系が多い院長らが内科の知識を共有するのが目的。今回で6回目を迎え開始から丸1年が経過、当初は今回で終了の予定だったが、参加者からの要望により2年目以降も継続することが決定した。

今回は静岡徳洲会病院の山之上弘樹院長が「感染症診療の考え方」をテーマに講演した。抗菌薬の歴史に触れたうえで、同時に耐性菌出現の歴史にも言及。1940年代にペニシリン耐性黄色ブドウ球菌、61年にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌などが発見された。また、新しい種類のグラム陰性桿菌(かんきん)に対する抗菌薬が40年間開発されていないことを挙げ、「新しい抗菌薬の開発は減少しています」と説明した。

抗菌薬の適正使用のために、①使用前に必ず培養をとる、②どの臓器に何の菌が感染しているか確認する、③原因菌が判明したら、できるだけ狭域の抗菌薬に変更する、④不必要な抗菌薬は使用しない、⑤耐性菌に対する接触感染予防策を行う――を列挙。これらの考え方が感染症診療の基本となる。

山之上院長は「重症でない感染症は抗菌薬でカバーできますが、重症感染症は適切な抗菌薬治療を行わないと良くなりません。最も重要なことは、重症感染症は初めから重症とは限らないこと。細菌感染症は悪化するか改善するかのいずれかしかありません」と強調した。

続いて検査についても言及。検査結果を見るポイント、MIC(最小発育阻止濃度)などを解説したうえで、培養検査は人工的に菌を増殖させるため、培養で検出された菌が起因菌とは限らないという落とし穴も指摘した。

最後に、「微生物学的な知識がないと起因菌、抗菌薬の選択を誤るため、基本的にテキストに準じて行ってください」と注意喚起。活発な質疑応答の後、閉会した。

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