2017年(平成29年)9月4日 月曜日 徳洲新聞 NO.1098 三面
沖永良部徳洲会病院の
ニノ坂・消化器内科医
離島医療の重要性を訴え
日本救急医学会九州地方会で発表
主に若手から中堅の医師に、離島で研鑽(けんさん)を積むことを勧める二ノ坂医師
第21回日本救急医学会九州地方会が沖縄県で開かれ、沖永良部徳洲会病院(鹿児島県)のニノ坂建史・消化器内科医師がポスターセッションで発表した。大会のテーマは「命を繋ぐプロフェッショナル、すべての循環を最善へ」。
ニノ坂医師は「離島でこそ磨かれ、発揮される救急医のアイデンティティ」をメインテーマに、沖永良部島のヘリ搬送について報告。同院の体制(常勤医2人、初期・後期研修医各1人)をはじめ疾患分類、搬送先病院、転帰などを示し、スピードだけでなく、安全性や医局の人員確保などにも配慮していることを紹介した。
ひと晩適切に初期管理を行ったうえで翌朝ドクターヘリ搬送した症例なども披露し、「離島医療は重圧が大きい反面、非常に多くを学べます。若手から中堅の医療従事者にとって、離島こそ成長が大きく望める絶好の環境」と訴えた。
発表を終え、ニノ坂医師は「徳洲会グループ内だけでなく、外へ向けて離島医療の大変さや、やりがいをアピールしたかった」と笑顔。同院では常勤医、研修を含む短期の非常勤医師を常時募集しており、「多くの若い先生方に、ぜひ離島医療を経験してもらいたいです」と吐露。