徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

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Tokushukai medical group newspaper digest

2015年(平成27年)8月3日 月曜日 徳洲新聞 NO.991 三面

コスト削減の成功例
湘南鎌倉総合病院が報告

「医業原価、経費の管理は事務部の責任」と青木事務長 「医業原価、経費の管理は事務部の責任」と青木事務長

湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の青木豪志事務長と芦原教之・課長補佐は、コスト削減対策をテーマに発表した。青木事務長は原価管理の一例として、昨年11月に切り替えた院外処方の効果を報告。はじめに、院外処方に切り替えた経緯について説明し、薬の待ち時間に対するクレームや薬剤師のマンパワー不足、診療報酬改定への対応、消費増税にともなう医療原価の見直しなどが背景にあると説いた。

青木事務長はその効果について、医業収入・医業原価・人件費・経費の伸び率の傾向や、原価医薬品比率と院外処方率などを紹介しながら、粗利が改善している状況を示唆。ただし、薬価差益がなくなった分の増収対策が求められることを強調し、「院外に切り替えただけでは経営的な側面への貢献は少ない」ことを明かした。最後に医業原価や経費の管理は明確に「事務部の責任です」と締めくくった。

芦原・課長補佐は経費について報告。自院で支出削減可能な項目を抽出し、各部署に責任をもたせて業者などと交渉した結果、6871万3000円の支出削減が見込めたことを提示した。

一例に賃貸住宅の経費削減を挙げ、職員寮としている建物の不動産会社との契約にフリーレントを利用していることを紹介。フリーレントとは、職員退職後の空室発生時に次の入居までの1~3カ月程度の家賃を無料とする契約形態。芦原・課長補佐は自院が2カ月間のフリーレント契約を交わしていることや、同契約形態のメリットとデメリットを説明した。

このほかフィルター・網戸清掃の実施回数・契約単価見直しや、燃料(プロパンガス、重油ほか)の見直しを行ったことを報告。さらに、①リネンサプライ関連の契約、②医療ガス保守契約の契約内容、③医療機器保守契約、④感染性医療廃棄物処理契約単価、⑤事務用品・消耗品の購入先―など9項目で見直しを検討していることを告げた。

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