徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2015年(平成27年)8月3日 月曜日 徳洲新聞 NO.991 一面

新連載
地域医療の充実に力
武蔵野徳洲会病院が挑む
循環器内科

急性心筋梗塞や狭心症は、循環器領域のなかでもとりわけ緊急治療が重要な疾患だ。これらの要因となる動脈硬化は、高齢者人口が増えるとともに増加する。6月に開院した武蔵野徳洲会病院(東京都)循環器内科では、救急搬送を含め、急を要する患者さんの積極的な受け入れを行い、地域医療に貢献することを目指している。緊急治療後の心臓リハビリテーションや食事療法などにも力を注ぎ、救命治療から生活レベルの改善まで全力で取り組んでいる。

地域の心臓を守るため全力

「当科の使命は緊急症例を断らずに丁寧な医療を提供すること」と廣野部長 「当科の使命は緊急症例を断らずに丁寧な医療を提供すること」と廣野部長

「当科の第一の使命は、待ったなしの緊急症例を24時間365日断らずに受け入れ、丁寧な医療を提供することです。地域住民の方々や医療機関との信頼関係を築きながら、“地域の心臓を守る” ために全力を尽くします」

こう話すのは、同院循環器内科の廣野喜之部長だ。廣野部長の前任地は、循環器診療で全国トップクラスの実績を誇る千葉西総合病院で、カテーテル治療を得意とする循環器診療のエキスパート。廣野部長と、同じく千葉西総合病院から赴任した淺見貞晴医師が二人三脚で診療を切り盛りしている。

カテーテル検査・治療に用いる血管造影装置は高精細・低被ばく カテーテル検査・治療に用いる血管造影装置は高精細・低被ばく

同科では心筋梗塞や狭心症のほか、心臓弁膜症や不整脈、大動脈瘤(りゅう)など大動脈疾患、末梢(まっしょう)動脈疾患、肺血栓塞栓症など幅広い疾患を対象にしている。病状によって外科手術が必要な場合は、適切な心臓血管外科をもつ他院に紹介することも同科の役割だ。

急性期医療に力を入れ、実績を積んだうえで、2~3年後を視野に東京都CCUネットワークへの加盟を目指す。同ネットワークは、高度な診断・治療を行うことができる心血管疾患の専門施設が加盟し、搬送時間の短縮や救命率の向上を狙いとする都の特殊救急事業。7月時点で71施設が加盟している。

CPX検査に基づき心臓リハビリテーションを実施 CPX検査に基づき心臓リハビリテーションを実施

緊急治療に加えて、治療直後からの心臓リハビリテーションにも力を注ぐ。このため、循環器内科の入院病棟や心臓カテーテル検査・治療室のある同院2階に心臓リハビリを行う専用スペースを確保した。

心臓リハビリは、入院中はもちろん外来でも実施する。心肺運動負荷試験(CPX検査)で心肺機能評価を行い、理学療法士(PT)による運動療法を提供する。CPXはエルゴメータという自転車型の装置のペダルをこぎながら、心電図や血圧、呼気中の酸素・二酸化炭素を計測し、体力を評価する検査だ。

「どの程度、身体に負荷をかけることができるかを調べます。治療を終えて退院しても、どれくらい身体を動かしていいか、わからなければ患者さんは不安です。この検査に基づき運動療法を行うことで、患者さん自身、手応えを感じながら安心して社会復帰を果たすことができます」(廣野部長)

エルゴメータ(右)などCPX検査の装置一式 エルゴメータ(右)などCPX検査の装置一式

運動療法に加え食事療法も重視する。血管の狭窄(きょうさく)をカテーテルで治療しても、糖尿病や高血圧、高脂血症、喫煙などの基礎疾患・生活背景のある患者さんの場合、再発の危険や別の部位に狭窄病変ができる可能性があるためだ。「生命予後を改善するために、環境整備や運動療法、食事療法を含めた生活支援を大事にしていきたい」と廣野部長は抱負を語る。

その実現に向けて、同科では週1回、入院患者さんに関し、医師、看護師、PT、作業療法士などが参加する多職種カンファレンスを実施している。各医療スタッフが、各職種の専門性を生かして密接に連携し、チーム一丸となって患者さんの社会復帰を支援する。

地域の医療機関との連携を大切にし、積極的に紹介患者さんを受け入れ、病状が安定した患者さんは地域医療機関に紹介するなど、地域に密着した地域完結型の医療を目指している。医療機関に紹介後も、必要に応じCT(コンピュータ断層撮影装置)、MRI(核磁気共鳴画像診断装置)、核医学的検査など専門機器を用いて定期的に状態を評価していく方針だ。

PAGE TOP

PAGE TOP