徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2021年(令和3年)8月23日 月曜日 徳洲新聞 NO.1301 四面

読み解く・読み得 紙上医療講演47
食生活改善で高血圧予防

収縮期血圧が140mmHg 以上または拡張期血圧が90mmHg 以上の状態を高血圧と呼びます。生活習慣病のひとつで、厚生労働省によると国内では推定で約4000万人が該当、国民病と言える病気です。自覚症状はありませんが、放置しておくと動脈硬化が進み、脳卒中や心筋梗塞など重篤な病につながるため、血圧が高めの方は生活習慣の改善による血圧のコントロールが肝要です。今回は生活習慣のなかでも“食生活”にスポットを当て、高血圧予防について吹田徳洲会病院(大阪府)栄養科の千葉真史・管理栄養士が解説します。

千葉真史・吹田徳洲会病院栄養科管理栄養士 バランスの取れた食事が理想(写真は吹田病院の病院食)

ふだんから収縮期血圧( 最高血圧) が140mmHg 以上、または拡張期血圧( 最低血圧) が90mmHg 以上の場合、高血圧に該当します。最高血圧と最低血圧のどちらか一方でも基準に合致すれば高血圧です。

高血圧は自覚症状が表れません。長期間、高血圧の状態が続くと、知らず知らずのうちに動脈硬化を引き起こし、脳卒中や心筋梗塞など重篤な疾患を招きます。そのため高血圧はサイレントキラー( 静かなる殺し屋)とも呼ばれます。

高血圧を引き起こす因子はさまざまあるため、多方面から取り組むことが大切です。具体的には食塩の摂取量を制限する、肥満を予防し適正体重を維持する、アルコールの摂取は適量を守る、適度な運動を行う、禁煙、脂質の摂取を制限する――などです。

塩分をたくさん摂取すると、血液中のナトリウム濃度の上昇や交感神経への影響により、血圧の上昇を引き起こします。上手に減塩するためのポイントがいくつかあります。①醬油など調味料は、かけるのではなく、付けて食べる、②香辛料や香味野菜などを利用し風味を付ける、③だしを濃くし調味料を減らす、④漬物や加工食品には塩分が多く含まれているため、量を考え食べる、⑤食材そのものの味を生かす――などです。

塩分摂取量は1日6g以下が望ましく(最低必要量は1.5g)、その他の高血圧予防の食事のポイントとしては、血圧を下げる効果があるカリウムを摂取する、適正体重を維持するためのカロリー制限、アルコール摂取量を減らすことです。カリウムは野菜や果物、海藻などに多く含まれます。

味噌ラーメンや天ぷらそばには、1杯当たり約6gもの塩分が含まれています。スープをすべて飲まずに残すことで減塩できます。意外に塩分が多いのが加工食品で、焼きちくわは1本約2.4g、食パンにも6枚切り1 枚に約0.8g含まれています。濃口醬油は大さじ1杯で塩分が約2.4g ありますが、代わりにポン酢を使えば同じ量でも塩分を半分の約1.2g に減らせます。工夫すれば減塩する余地があるのです。

外食のメニューは調味料をかけなくても味が濃いめのものが多いので、調味料は最小限に抑えてください。先述したように麺料理のつゆは飲み干さずに残し、お寿司の醬油はシャリに付けずネタ側の半分に付け、焼き肉は肉全体にタレを付けるのではなく、少しだけ付けるといった小さな工夫の積み重ねが大切です。

そして規則正しい食生活も欠かせません。1日3食、できるだけ同じ時間に腹8分目で、よくかみ、ゆっくりと、バランス良くさまざまな栄養素を取り入れた食事を心がけてください。食事は毎日のことですので、ストレスなく長く続けられるように取り組むことが重要です。

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