2021年(令和3年)2月1日 月曜日 徳洲新聞 NO.1272 一面
最大積雪深97㎝と記録的
職員協力し通常診療堅持
庄内余目病院
昨年末から1月上旬にかけ断続的に強い冬型の気圧配置となり、とくに日本海側は広い範囲で大雪に見舞われた。こうしたなか、庄内余目病院(山形県)は職員が協力して積極的に駐車場の除雪作業を行い、診療に支障を来すことなく患者さんに対応した。
送迎車は雪だるま状態。懸命に除雪を行う
東北・北陸地方では1月7日頃から再び寒波が襲来。大雪の影響により、大規模停電や高速道路で1,000台超の車が立ち往生するなど、大きな被害をもたらした。
同院がある余目地区も、とくに9~11日の3連休は24時間降雪量が45㎝と記録的な大雪。例年、30~40㎝ほどの最大積雪深は97㎝にまで上ったという。各所で除雪作業が追い付かず、道路の通行止めや航空機の欠航、鉄道の運休など交通にも大きく影響した。
こうしたなか、同院は通常の診療を維持しようと職員が積極的に協力して除雪作業を行ったり、ふだんの倍の時間がかかりながらも患者さんの送迎を行ったりした。
「来院するには車が欠かせないだけに、駐車場は、患者さんにはもちろん職員にも重要です。除雪車が来たものの、降り続く雪に除雪が追いつかない状況のため、手の空いている事務職員20人ほどが朝8時前から3時間かけて駐車スペースの確保や、夜勤明け職員の車などの除雪に努めました」と遠藤豊喜・企画課課長。また、送迎職員が独居高齢患者さんの家の前の除雪作業などを行ったり、医局秘書が天候の状況を確認しながら非常勤医師らの移動・宿泊の調整に尽力したりした。
多くの職員の協力で雪による事故もなく、ふだんと変わらない診療を遂行。遠藤課長は「今回の経験から、とくに駐車場の整備は必要だと感じました。当院は新築移転を検討しています。たとえば屋根付きの立体駐車場など、患者さんや職員のために、駐車場についても考えていきたい」と意欲を見せている。