徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2020年(令和2年)11月30日 月曜日 徳洲新聞 NO.1264 四面

沖永良部病院 島内で初開催
糖尿病患者さん向け運動イベント
2・5㎞ウォークラリー完歩

沖永良部徳洲会病院(鹿児島県)は11月14日、島内で「歩いて学ぶ沖永良部 糖尿病ウォークラリー」を初開催した。主催はNPO法人沖永良部スポーツクラブELOVEで、同院は共催団体として参画。当日は島内の糖尿病患者さん、保健師、同院職員ら約20人がクイズを解きながら2.5㎞のコースを完歩した。スタート前とゴール後に血糖値を測定し、なかには140㎎/㎗下がった参加者も見られ、一様に糖尿病対策として運動する大切さを実感していた。

地域や組織の枠越えた力

完歩し参加者全員が運営スタッフと一緒にガッツポーズ。後列左から4人目(白衣姿)が広田医師完歩し参加者全員が運営スタッフと一緒にガッツポーズ。後列左から4人目(白衣姿)が広田医師

ウォークラリーは沖永良部病院をスタートとゴール地点とし、島内2・5㎞を歩くコース。午前8時半過ぎから集まった参加者は、医師や看護師らによるメディカルチェック(血糖値や血圧、体温などの測定、体調に関するヒアリングなど)を受け、開会式に臨んだ。

ELOVEの前田純也理事長が挨拶した後、同院の石黒俊久・理学療法士による指導で全員が準備運動を実施。そのうえで参加者は4チームに分かれ、午前9時半からスタッフの声援を受けつつ、順次スタートした。

コースの途中には5カ所のチェックポイントを設置。単に歩くだけでなく、通過するごとにクイズが出題され、各チームは解きながらウオーキングを楽しんだ。また、コースの中間地点では低血糖症状の有無などを確認したり、低血糖に配慮してビスケットなどを配置したりするなど、参加者の安全面にも配慮。

天候にも恵まれ心地良くウォーキング天候にも恵まれ心地良くウォーキング

午前10時半過ぎに最後のチームがゴール。参加者全員が完歩した。クイズの正解数とゴールまでのタイムをポイント化し、1位のチームを表彰。同院職員が最も多く加わった「知名チーム」は3位だった。

ゴール後には再び血糖値や体温などをチェック。なかにはスタート前と比べ血糖値が140㎎/㎗下がった参加者もいた。「久しぶりにたくさん歩いて楽しかった」、「運動でこんなに(血糖値が)変わるとは」など、笑顔で汗を拭う参加者の姿が印象的だった。

ウォークラリーの発案者は広田裕史・内科医師。これまで関東地方の医療機関を中心に多くの糖尿病患者さんに対応し、医療機関や行政、医師会が企画する糖尿病患者さん向けのイベントに参画した経験をもつ。

同院には2019年から非常勤で月1回、診療。もともと一般内科の予定だったが、糖尿病患者さんが多いことから、ほどなく糖尿病外来を実施。「徳洲会には非常勤で5~6年前からかかわり、関東や屋久島を含む九州のグループ病院で内科や夜間の救急などを担当しました。そのなかで沖永良部病院に携わるようになったのです」(広田医師)。

糖尿病の標準的な治療を行うためには、「患者さん自身の病気に対する理解を深めることが必要」と考え、広田医師は多職種と連携し2カ月に1回のペースで糖尿病教室を開催。疾患解説をはじめ食事療法や運動療法、リハビリテーションの説明など多様なテーマで講演を行ってきた。その一環でウォークラリーの実施を提案した。

「都市部できちんとした糖尿病治療を提供している医療機関は、患者さんへの啓発活動をしっかり行っているところがほとんど。沖永良部病院は職員や患者さんのモチベーションが高く、さらに理解度を高めるために実際に体を動かしていただいたほうが良いと考えました」と広田医師。

ウォーキング前後には看護師らが参加者の血糖値を測定ウォーキング前後には看護師らが参加者の血糖値を測定

無事に1回目を終え、「思ったよりも多くの方が参加してくださり良かった」と振り返るとともに、「ゴール後、ほとんどの参加者の血糖値が下がっていたので、運動療法の効果を実感していただけたと思います」と手応えを示唆。「今回は病院を拠点としましたが、より多くの方々が集まれるように場所を検討したい」と、今後の開催にも意欲を見せた。

同院地域連携室の藤野京子職員も「昨年から何度も話し合いを重ねてきました。コロナ渦にもかかわらず、島内の診療所や町を含め地域のさまざまな方々と協力し開催できたことをうれしく思います」と顔をほころばせた。

同院で糖尿病外来を開始後、広田医師は同じ鹿児島県の離島にある与論徳洲会病院、さらに4月からは喜界徳洲会病院でも糖尿病外来を実施。「いずれも島に唯一の病院。良い治療を提供することに少しでも貢献できたらと思っています」と意気軒高だ。

PAGE TOP

PAGE TOP