徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

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安富祖 久明(あふそひさあき) 一般社団法人徳洲会 理事長

直言 生命 いのち だけは平等だ~

安富祖 久明(あふそひさあき)

一般社団法人徳洲会 理事長

2020年(令和2年)11月30日 月曜日 徳洲新聞 NO.1264

患者さんや地域の方々が安心・安全に医療を
受けられるようにするのが私たちの最大使命
新型コロナ感染症の流行に対し最善策を打ち出す

新型コロナウイルスの感染が世界中で拡大しています。感染者数6000万人超、死亡者数142万人超――再度、都市封鎖を行う国も出始めました。日本でも「経済再生」の下、Go Toキャンペーンなどにより、人々の移動が広がった結果、経済活動は活発になりましたが、懸念された感染拡大が鮮明となりました。新規感染者数が日々増加し、11月21日には2508人が感染、総感染者数は同日時点で約13万人となり、病床逼迫(ひっぱく)度が各地で上昇しています。3密を避け、ソーシャルディスタンスを保ち、手指衛生、マスク装着をより徹底してください。

私たちは年初から新型コロナについて多くのことを経験し、学習してきました。PPE(個人防護具)を完備し検査体制を整え、チーム医療をふだんにも増して、さらに強固にすることが大切です。病棟ではゾーニング、PPEの正しい着脱、交差感染機会の排除などを厳格にしなければなりません。地域の感染状況によっては、プレハブによる発熱外来・PCR検査外来、さらには陽性者用の入院病棟の建設なども必要です。近隣の医療機関、保健所、行政との協力体制も大変重要になってきました。

過去の大規模災害救助活動経験をふまえ第3波に備え

新型コロナに感染した全国の入院患者さんのうち4.3%が徳洲会病院の患者さんで、治療を受けています。現場のスタッフの懸命な努力と、徳洲会感染管理部会、一般社団法人徳洲会(社徳)からの情報発信によって成し得たことです。現場からのデータは社徳医療安全・質管理部が整理・集約し、「新型コロナウイルス感染症への対応」として適時、通知を発出しています。ぜひ、その内容を周知し徹底してください。

25年前の阪神・淡路大震災の時、徳田虎雄・名誉理事長は北海道から東京都を経由し、ヘリコプターで現場に急行。悲惨な状況を目の当たりにして、全国の徳洲会職員に救援部隊の派遣を要請、救急車23台を動員し、神戸徳洲会病院を拠点に陣頭指揮を執りました。9年前の東日本大震災時は、NPO法人TMAT(徳洲会医療救援隊)を中心に、全国の徳洲会施設から医師、看護師をはじめ多くの職員が、仙台徳洲会病院を前線基地として救援活動を行い、社会貢献を果たしました。

今年8月、与論島での新型コロナの島内感染、与論徳洲会病院での院内感染の際は、マンパワーが足りない同院への応援態勢を敷きました。これまでの災害救助活動の経験を生かし、社徳と連携しつつ同じブロックの徳洲会病院から医師、看護師をはじめ多くの職員が現地入りしました。今後は同時期に複数の施設で、感染者受け入れのための医療スタッフや病床が逼迫する状況を想定し、TMATのようなブロックを越えた組織の支援が求められる時も来ると考えます。院長会、看護部会、事務長会を通じ徳洲会感染管理部会、検査部会、放射線部会など各部会と社徳、執行理事会が、これまで以上に有機的な連携の下、一致協力してコロナ対策を立てなくてはなりません。

コロナ感染症対策と並行的に通常の組織的課題へ取り組む

現在、8病院の建て替え、先端医療センターの建設、3病院の増築計画が進んでいます。さらに徳洲会外の複数病院の事業継承、サービス付き高齢者向け住宅などの建設も予定しています。これらは患者さんや地域住民の方々が待ち望んでおり、必ずや実現したいと心に期しています。

11月上旬に全国事務ブロック長会議を開き、事務部門の組織的課題について討議しました。「定年年齢の見直し」、「事務職キャリアアップ制度の導入」、「医療機器・設備等の購入権限の見直し」、「各種システムの連携」、「事業計画の作成及び決定方法の見直し」など、17項目にわたり長時間、白熱した議論を交わしました。これらは執行理事会で一部承認、機関決定しました。

コロナの世界的な影響でDX(デジタル技術による変革)が推進されています。すでに私たちもオンライン診療やオンライン面会などを実施。またバイタル自動入力、音声入力、遠隔診療、PHR(Personal Health Record)など、業務改善システムの導入も行っています。

コロナ感染症対策と同時に、「働き方改革」によって生産性と品質向上が求められるなか、専門的人材の知識・能力とICT・デジタル技術をどう結び付けるか、ソフト・ハード両面でのイノベーション(革新)と、それらのマネジメントが強く希求される時代になってきました。

皆で頑張りましょう。

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