2020年(令和2年)5月4日 月曜日 徳洲新聞 NO.1234 四面
徳洲会歯科口腔外科部会など
新型コロナで治療制限
「必要な対策を実施します」と佐野副院長
徳洲会感染管理部会と徳洲会歯科口腔(こうくう)外科部会は連名で、歯科診療での感染防止策を発信、外来患者さんへの対応やスタッフの標準予防策、治療器具の適切な交換・消毒などを強く促した。また、歯科治療での「緊急性」と「非緊急性」の区分けにも言及。米国歯科医師会が示した新型コロナウイルスに関するガイダンスに基づく形で、それぞれの定義を示し、非緊急性に該当する治療は感染状況が落ち着くまで、原則、延期の検討を要請した。介護老人保健施設や特別養護老人ホームへの訪問歯科も同様だ。
徳洲会歯科口腔外科部会の部会長である東京西徳洲会病院の佐野次夫・副院長兼歯科口腔外科部長は「歯科は粘膜を扱っているので、新型コロナウイルスに限らず、HIVウイルスやC型肝炎ウイルスなど感染リスクと隣り合わせにあります。ふだんからスタンダード・プリコーション(標準予防措置策)を徹底しています」と強調。
そのうえで新型コロナウイルスについて「とても感染力が強いので、気を付けなくてはいけないのは、私たちが媒介者となり人から人へ感染させてしまうこと。そのため感染防護具だけでなく、エアロゾル(空気中の小さな粒子)が発生する治療を行わないなど、ふだんより強い感染対策が必要になります」と明かす。
東京西病院でもインプラントの調整など急を要さない治療は一時的に中止し、舌がんなど症状の増悪により命にかかわる疾患、顎骨(がっこつ)骨折など痛みをともなう疾患に限り治療を実施している。患者さん自身も不要不急の外出を避けるため、来院前に電話で相談し、すぐに必要な治療かどうかを確かめるケースも多い。
佐野副院長は「診療を止めてしまうと、困っている患者さんの行き場がなくなってしまいます。徳洲会グループの〝救急は断らない〟という理念に基づき、リスクを認識しつつも、必要な対策を実施したうえで、困っている患者さんに手を差し伸べていきたいと思います」と意気込む。