徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(平成31年)2月25日 月曜日 徳洲新聞 NO.1173 一面

外傷整形外科部会を初開催
徳洲会グループ
部会として正式設置

徳洲会グループ外傷整形外科部会が発足し、1月19日に宇治徳洲会病院(京都府)で学術集会「第1回徳洲会外傷整形外科部会」を開催した。部会長は湘南鎌倉総合病院(神奈川県)と湘南厚木病院(同)の土田芳彦・副院長兼外傷センター長。当日は、講演3題、一般演題8題、主題演題10題の発表を行った。

湘南鎌倉病院 湘南厚木病院 土田副院長が部会長

外傷整形外科部会の第1回学術集会 外傷整形外科部会の第1回学術集会

土田部会長らは従前、徳洲会グループの外傷整形外科治療の質向上を目的に、有志で活動。治療ノウハウや症例を共有する場として学術集会「徳洲会外傷整形外科集談会」を、これまで3回実施するなど精力的に取り組んできた。

このほどグループの部会として正式に設立、「第1回徳洲会外傷整形外科部会」として学術集会を初開催。徳洲会16病院から外傷医療に携わる約40人が参加した。

会の冒頭、挨拶に立った土田部会長は、あらためて部会設立の経緯を説明。財政面でグループのサポートが受けられることなどをメリットに挙げ、「レベルの高い治療を実践していきたい」と決意を新たにした。

「症例を吟味し知見を高めることが大事」と土田部会長 「症例を吟味し知見を高めることが大事」と土田部会長

この後、八尾徳洲会総合病院(大阪府)の土肥義浩・整形外科医師が一般講演として「橈骨(とうこつ)遠位端 Volar Lunate Facet骨片の固定」と題し講演。従来のプレートよりも骨を強く固定できるロッキングプレートは、整形外科で橈骨遠位骨折の標準的手技となった。しかし、なかには同プレートを使用しても術後に手根骨(しゅこんこつ)の掌側脱臼を来すケースが報告され、その治療が議論されている。

土肥医師は自院で経験した症例を示しながら、同プレートでうまく固定するコツなどを解説した。このほか、一般演題でも「第5中手骨基部骨折後の内旋屈曲複合変形を平面骨切りで一期的に矯正した症例」をテーマに発表した。

各発表で参加者が熱心に質問 各発表で参加者が熱心に質問

特別講演は、京都きづ川病院の堀江直行・整形外科副部長。基本的な症例から難易度の高い症例まで経験を振り返りながら、膝周囲の骨折について部位ごとの治療のポイントを解説した。

招待講演では、かつて岸和田徳洲会病院(大阪府)副院長を務めた、てい整形外科クリニックの鄭明和院長が開業したことによる変化などを紹介した。

今回、幹事を務めた宇治徳洲会病院(京都府)の徳山良之副院長の挨拶で閉会した。

演題発表は次のとおり。【一般演題】▼西野智至・宇治病院整形外科医師「椎骨(ついこつ)動脈損傷と脳梗塞を合併した頸椎(けいつい)損傷の2例」、▼宮﨑潔・生駒市立病院(奈良県)整形外科部長「胸椎椎体(きょうついついたい)骨折に対する脊柱(せきちゅう)再建術を施行した症例」、▼齊藤雅人・千葉西総合病院整形外科医長「術後インプラント折損を起こした大腿骨がん骨転移病的骨折の1例」、▼林智志・岸和田病院整形外科医長「橈骨遠位端粉砕骨折にMasquelet法を用いて治療した1例」、▼伊藤吉賢・千葉西病院整形外科部長「大腿骨病的骨折に対する内固定不良により再手術を要した1例」、▼上田泰久・札幌徳洲会病院整形外科外傷センター部長「Pararectus approach を用いて治療した骨盤輪寛骨臼(かんこつきゅう)合併損傷の1例」、▼金城綾美・南部徳洲会病院(沖縄県)整形外科医師「距骨(きょこつ)開放性脱臼骨折の1例」、【主題演題(膝)】▼徳山良之・宇治病院副院長「治療に難渋し最終的に人工関節置換術となった大腿骨顆上(かじょう)開放骨折の1例」、▼大谷昇・湘南鎌倉病院外傷センター医師「膝窩(しつか)動脈再建後にdistally basedlesser sapheno us-neur oadipofascial pedicled fasciocu taneous(V-NAF)皮弁を行った1例」、▼橋野悠也・福岡徳洲会病院整形外科医師「脛骨近位部開放骨折に伴った膝蓋靱帯(じんたい)付着部裂離骨折の1例」、▼二村謙太郎・湘南鎌倉病院外傷センター医長「Scha tzker Type Ⅳ 類似脛骨プラトー骨折の1例」「伸展型受傷の脛骨近位端骨折(AO41C3)に対するssingle incision approach」、▼大西量一郎・大垣徳洲会病院(岐阜県)整形外科部長「膝蓋腱(しつがいけん)へのStrog sutureを用いて治療をおこなった膝蓋骨下極粉砕骨折の1例」、▼士反唯衣・札幌病院外傷センター医長「巨大骨欠損に対しReamer/Irrigator/Aspirator Systemを用いてMasquelet法を行った開放性Floating kneeの治療経験」、▼中村厚彦・福岡病院整形外科部長「後外側骨片を有する脛骨プラトー骨折の治療経験」、▼佐藤和生・札幌病院整形外科外傷センター医長「神経完全断裂を伴ったGustilo 3C下腿(かたい)近位部開放骨折の1例」、▼辻英樹・札幌病院副院長兼外傷センター部長「下腿近位部開放骨折、骨髄炎に伴う内側皮膚欠損に対する順行性後脛骨動脈皮弁」

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