徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2019年(平成31年)1月21日 月曜日 徳洲新聞 NO.1168 一面

新春特別企画
徳洲会この1年 ㊥
陽子線装置など導入

徳洲会グループは、グループ初の陽子線治療などに取り組む「湘南鎌倉総合病院先端医療センター」の建設工事に着工する。湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の南西側の隣接地に地下1階地上4階建ての建物をつくる計画で、2019年5月に着工し、20年9月の開設を目指す。

5月に先端医療センター着工

湘南鎌倉総合病院先端医療センター完成予想図(赤線で囲んだ部分) 湘南鎌倉総合病院先端医療センター完成予想図(赤線で囲んだ部分)

同センターは、がん医療に関して化学療法や放射線治療の標準治療はもちろん、先進的な臨床・研究施設として、陽子線治療やBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)、RI(放射性同位元素)内用療法、PET(陽電子放射断層撮影)を用いた創薬研究・支援などに取り組む方針だ。

陽子線治療装置やBNCTは1階に配置する。陽子線は体表面から深い位置でエネルギーが急速に高まり、その後、急速に低下する。狙った病変に強い線量を効率良く集中し、正常組織へのダメージを軽減できるのが特徴だ。18年4月の診療報酬改定で保険適用が拡大し、現在、頭頚(とうけい)部がん、骨軟部がん、前立腺がん、小児がんの一部が保険診療となっている。

BNCTは、がん細胞に取り込まれやすいホウ素化合物を利用した治療法。ホウ素化合物を静注して中性子を照射するとα線が発生、がん細胞を内部から破壊する。国内では、まだ未承認の治療法で、現在は臨床試験や治験が行われている段階だ。

地下1階と地上1階にはPET検査装置や、PET検査の診断薬(ブドウ糖にPET用放射性物質を標識した診断薬=FDGと他のさまざまなPET診断薬)を作製する設備を導入。PET検査装置は、治療効果の判定や治験参加者のスクリーニング(選別)などにも活用できる。

またPETを用い、医薬品開発の早期の段階に、新薬の候補物質をヒトに低用量投与し、薬物動態を調べるマイクロドーズ試験(新薬として見込みのある物質を絞り込む試験)も視野に入れ、創薬研究・支援に取り組む。

2階にはCT(コンピュータ断層撮影)、MRI(磁気共鳴画像診断)、マンモグラフィー(乳房X線撮影)、内視鏡室などを備えた健診センターを設置し、将来的には遺伝子診断も取り入れる。3階には医薬品・医療機器開発の早期探索臨床試験・第Ⅰ相試験(フェーズⅠ)などを行う研究施設や外来化学療法室を配置。4階は幹細胞などを用いた再生医療設備を入れる。

RI内用療法は、RIを組み込んだ薬剤を、がん細胞に選択的に取り込ませて攻撃する治療法。とくにα線核種を用いた RI内用療法は放射線のエネルギーが強く、がん細胞に大きなダメージを与えることができる。さらに飛程距離が短いため他の細胞への影響を抑えられるなどメリットがある。

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